「在庫の見える化」はできていますか︖

※2018年1月23日更新

前号では、在庫管理をするメリットをお伝えしました。在庫管理の徹底によって無駄な経費を減らし、利益を向上させることができます。
そのように重要な在庫管理なのに「緊急性が低いから」などの理由で在庫の把握が後回しになってしまっているケースが多いものです。
「どれくらいの在庫があるのかわかっていない」「なんとなくの勘で発注量を決めている」…。
そういう会社ではどんなトラブルが起こりうると思いますか︖

ポイント

「気をつける」は「対策」ではない︕

人の勘ほどあてにならないものはありません。 おそらく発注漏れの理由は「忘れていた」。忘れていた理由は「忙しかった」。
今後の対策を聞くと「気をつけます」いう言葉が返ってくると思います。
でも「気をつける」は単なる意識の問題なので、具体的な対策にはなりません。

業務の役割を整理しよう︕

蔵元A社の場合、資材管理をベテラン社員が勘で行っていましたが、まずそこに問題があります。
ベテランにはベテランの仕事がありますから、今回の欠品をよい区切りだと考えて業務の役割を整理しましょう。
在庫管理として行うことをルール化して作業レベルにまで落とし込み、パートやアルバイトでもできるようにしておく必要があります。

数字の記録で在庫の「見える化」︕

欠品したということであれば、ゼロスタートが可能です。はじめに、納入時の初期値を確認しましょう。
その後はラベルを何枚使ったのかをその都度記録するようにしてください。 記録はノートでもかまいませんが、後々のことを考えるとエクセルを使うのがベター。エクセルで管理すると傾向がつかみやすく、客観的な判断ができるようになります。
数字を記録し増減の傾向を追うことで、在庫の数量の「見える化」が実現できます。