人材育成が利益向上の第一歩!?

※2022年2月28日更新

【酒造業界における人材育成とは何か?その目的とは?】

ものづくり産業の事業領域において、企画から製品開発、製造から販売までを経営者に属人化されてしまうと作業量はもとより精神的な負荷がかかるため、どこかで必ず限界を迎えてしまいます。

特に製品開発においては、技術的な追及に留まらず、事業化・収益化に向けた戦略や計画に基づいた開発に取り組むことが、その成否を分けると言っても過言ではありません。

蔵元杜氏なども数多くいるように、酒造業界では、経営者が実質的に現場の責任者も兼務しているケースが多く、経営に十分に手が回らないという状況がしばしば発生してしまいます。
事実、美味しいお酒を造るための技術はとても素晴らしい、でも、決算書の内容は税理士や会計士に任せっきり、ということはありませんか?
経営者が本来の仕事に集中できていないと、経営の青写真は描けませんし、事業として進むべき道を見失ってしまいます。

このような状況を回避するために、経営者が経営に専念できる環境を意図的に作り出す必要があります。

そういった環境作りに大事なこと、それはマネージャー層の人材に一定の権限移譲を行うこと。
そしてプロジェクトを一任することです。

「必要な役割分担」と「人的資源の活用」

業務に対する責任意識が希薄になってしまうと、社員の自主性も育ちにくく、組織全体の活力が失われてしまいます。将来的に経営者の右腕となりうるマネジメント人材を育成することで組織が活性化され、企業の成長を後押しするのです。

ここでは組織づくりにまつわる3つのポイントについて解説します。

①【参画型経営と参加意識の向上】

「社員参画型経営」とは、社員ひとりひとりが共通の経営理念や経営戦略を共有し、目標達成の為に一人ひとりが考え、行動する経営スタイルです。近年、この経営モデルが注目され、多くの企業で導入されているのは様々なメリットが期待できるからです。

社員一人ひとりの意識が経営に向くようになると、目先偏重で「何をやるか」ではなく、

「会社にとって自分の業務がどのような役割を果たしているのか」
「目標達成のためにどのように課題を解決すべきか」

などと当事者意識が芽生え、中長期的な視点や仕事に対する積極性が養われます。自社に対する貢献意欲や仕事に対するモチベーションが高まり、結果として生産性や業績の向上、組織力の強化、社員のモチベーションアップ、優秀な人材流出を防ぐ、など様々な効果が期待できるのです。

②【企業理念の明確化による一体感の醸成】

経営課題として「経営者の方針が浸透しない」ことがよく挙げられます。これは経営者が独りで経営方針を作成し、経営ビジョンや数値目標を設定してしまうケースに多く見受けられます。

経営者が頭の中で素晴らしいビジョンや商品に対する強い想いを持っていても、言語化してうまく伝えたり、可視化できなければ、社員の共感を得られず、面従腹背なチームになってしまい、掲げた目標の達成は難しいかもしれません。

加えて、現場の担当者のみが認知している情報や課題感、改善に向けた意見が全社的に共有され、それが経営方針に反映されることで、社内の方向性を一致させることができるのです。

社員の声に耳を傾けた上で「なぜこのような事業を展開していきたいのか」、その想いを発信し社員と共有していくことが求められます。

③【マネジメント人材の計画的育成】

「社員の意識改革」と「組織力の向上」とならんで重要なのが、組織を束ねる管理職の育成です。

新事業を立ち上げる、または設備投資を行うことで自社はこのように生まれ変わるという風に、既存事業マネジメント人材の育成は一朝一夕とはいかず、何から着手すべきか戸惑う経営者も多いでしょう。
そもそも人材育成に着手する前に、「何をやるのか」ではなく「どのような問題、課題を解決したいのか」そして「何を達成したいのか」を考える必要があります。ここがブレてしまうと、人材育成に取り組むことそのものが目標になってしまいます。

マネジメント人材を育成する上で考えるべき主な論点:

- 将来の事業構想とコンセプト
- これまで人材育成はどのようにしてきたか(施策の洗い出し)
- このまま現在の状態を放置しておくと、将来どうなってしまうか。なぜそう思うか。
- いつまでにどのような状態にしたいか
- 必要とされるマネジメント人材像の明確化- 人材要件(役割・能力)の洗い出し

まとめ

今回は「組織づくり」をテーマに、そのポイントと事例をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
目まぐるしく変化する社会情勢の中、経営資源の根幹である社員と如何に向き合っていけるか、が企業の成長速度や成長幅に直結します。

何となく「その程度のことはやっている」と思っていても、少し整理してみると成長の芽はたくさん存在すると思います。この機会にぜひ、自社の取り組みを検証してみてください。

【組織づくりの成功例】

アンカーマンでは、酒造業界における人材育成のサポートしています。
実際にご支援させて頂いた企業の成功事例をご紹介します。

はつもみぢ様
牧野酒造様

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