醸造設備+システム構築で補助上限額を有効利用!

※2022年3月31日更新

IT導入補助金で「勤怠管理システム」「クラウド会計ツール」などの導入ができることは有名ですが、ものづくり補助金でも令和元年度1次締切より「システム構築費」が補助対象経費として認められ、ますます活用の幅が広がりました。
そこで今回は、醸造設備+システム構築で補助上限額を有効活用した事例をご紹介します。

「欲しい設備はあるけど、1,000万もしないから、わざわざもの補助を申請するまでもないかな」
「システム入れたいけど、IT導入補助金では対象外だった」
「小規模事業者持続化補助金では補助額が少ない」
と思っていた方にも、意外な切り口が見つかるかもしれません。

販売管理システムの導入事例

東北地方のY酒造様では、販売・在庫管理をExcelで実施していました。
そのため、元データの書き間違い、見間違い、入力間違いなどの人的エラーが頻発したり、作成した担当者以外は管理表の見方や更新方法がわからず、その人が休むと業務がストップしていました。
お客様から「あの大吟の在庫...」と電話がかかってきても、「担当はお休みをいただいており、○日の出社予定です」と伝えると「じゃあまた今度にするわ」などと機会ロスを発生させたことも1度や2度ではありません。
また、酒税申告もExcelで用紙を作成し、印刷して、税務署に持参。
毎月こういった業務を行うことにより、人件費が無駄になっていました。
さらに請求書も手書きで作成し、月末には経理担当者の負担が大きくなっていたそうです。

こういった状況を改善するために、ものづくり補助金を利用して販売管理システムを導入。
いちど伝票を手入力すれば、出荷から請求、入金までの流れを一括管理でき、また、配送の情報を連携させるなどの拡張性もあるため、在庫管理に必要な情報を参照したり、オンラインで酒税申告が完結できるようになりました。
Excelと異なり、計算式がわからないから更新ができない、といったこともなく、全スタッフがデータ更新に携われるようになったそうです。
入力や集計にかかっていた時間が削減され、限られた人材をより専門的で高度な仕事に充てることができるようになったそうです。

品温モニタリングシステムの導入事例

「酒母」「もろみ」にはつきっきりの管理が当たり前で、休日や夜間も定期的にタンクの状態や室温を交代で見て回っているといった蔵元さんは多いことでしょう。
特に通年雇用のスタッフ数の多い蔵元さんは、毎年労基署から指摘され、夜間の対応や長時間労働については真に頭の痛い問題であるといったケースも多く聞こえてきます。
タンク内の状態は、杜氏をはじめとしたベテラン蔵人さんの経験と勘が頼りで、その方がいないと出品酒の造りは始まらないし、理想とする味と香りに仕上がらない、といった場合も往々にしてあることでしょう。
また、そういった方々が高齢の場合、後継者問題も頭をよぎります。
酒質を損ねることなく、杜氏や蔵人の労働環境も改善する方法として、中部地方のH酒造様は品温モニタリングシステムを導入しました。

センサーによる繊細な温度調節も可能となったことにより、酒質はむしろ向上。
また、事務所にいてもモバイル端末でタンクの温度がリアルタイムでわかり、温度変化に対して通知があったときにだけタンクを見に行けばよくなったため、働き方改革も実現しました。
自動計測した「酒母」「もろみ」の温度データはそのまま自動保存されるため、製造日誌への手作業による記帳が不要となりました。
データ管理の効率化とともに、未来の造りに向けた温度データとして残すことができるようになりました。
今後、造りを重ねていくたびに、仕上がりのよかったタンク、悪かったタンク、それぞれ温度データを「見える化」し、比較検証していくことができるようになりました。
若手に技術を継承できる体制構築を進めているそうです。

補助金を有効活用するポイント

それは、補助上限額が満額入金になるように、補助率から計算して申請することです。
例えば、
・補助上限額:1,000万円
・補助率:2/3
の補助金額であれば、補助対象経費を1,500万円以上で申請するということです。

具体的には、下記のような場合です。
・販売管理システム(150万円)をIT導入補助金
・顧客管理システム(100万円)を小規模事業者持続化補助金
・品温管理システムと自動温度制御タンク(800万円)をものづくり補助金
で1~2年くらいの間に導入しようと検討している。

このような計画の場合、補助対象経費1,050万円にまとめて、ものづくり補助金1回での申請をアンカーマンでは、おすすめします。

IT導入補助金は、受発注ソフトなどの50万円以下の部分に対しては補助率が3/4になるメリットはありますが、補助金額としてプラスになるのはわずか4万円ほど。

そのプラスになる4万円と比較検討しても、1回の補助金申請にまとめるメリットは、事務負担の最小化です。
100万円の補助金を10回採択されるのと、1,000万円の補助金を1回採択されるのとでは、手元に入金される補助金額は変わりませんが、100万円を10回採択された場合の手続きの方が、はるかに手間も、時間もかかり、事務負担が何倍にも膨れ上がります。
例えば、小規模事業者持続化補助金を一から情報収集し、公募申請書作成、商工会との連携、電子ないしは郵送での申請、プロジェクトの進捗管理、入金、実績報告まで実施していたら、合計で20日間、担当者がつきっきりになってしまった、などということもあり得ます。
まるっきりの補助金初心者の場合、計20日間つきっきりというのは、あながち遠くない数字でしょう。
ものづくり補助金に関しては、さらに提出書類が多く、加点資料も含めた場合の資料作成手間が発生します。

3つの補助金を同時期に申請した場合、上記のような事務負担も3つ、同時進行することになります。
だからこそ、1,000万円の補助金が公募されていたら、1,000万円満額で申請するのが、通常業務への負荷の面でも、補助金を有効活用し、コストパフォーマンスを最大化するポイントなのです。

お申し込みは先着5社限定 4月1日(金)23:59

アンカーマンでは、補助金申請において時間と労力を費やす「要件確認」「申請書作成」「電子申請」「実績報告」をサポートしています。
ものづくり補助金10次締切への申請サポート受付は、本日、4月1日(金)23:59までです。

今回の10次締切であれば、秋からの蔵入り前に、公募申請・採択発表・交付申請まで終わらせることのできるスケジュールです。
補助金額を確定、安心して来期の造りに臨めるよう、今日から準備していきましょう。

いますぐ、下記フォームに会社名、お名前等を入力のうえ、
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