酒蔵で働く際に役立つ意外な資格9選!これから働くなら知っておきたい知識とは?

酒蔵で働くためには、どんな資格が役に立つのでしょうか。

また、酒蔵で働く前に、知っておいたほうがいい知識とは、どのようなものがあるのでしょうか。

今回は、酒蔵で働くことに関して、酒蔵で働く際に役立つ意外な資格、酒蔵で働く前に知っておきたい基礎知識、酒蔵での資格を活用するポイントについて解説します。

酒蔵で役立つ意外な資格9選

酒造技能士など、酒蔵で働く際に取得しておいたほうがいい日本酒造りに関する資格は以前のコラムでご紹介させていただきました。

日本酒に関する資格についてくわしく知りたい方は「日本酒の資格の種類とは?取得するメリットや効果的な勉強方法を解説」をご覧ください。

実は、酒蔵で役立つ資格には、日本酒造りに関する資格以外にも、意外な資格があることをご存じでしょうか。

ここでは、酒蔵で役立つ意外な資格について、厳選して9つご紹介します。

【酒蔵で役立つ意外な資格9選】

  • フォークリフト免許
  • 酸素危険作業に伴う資格や教育
  • 食品衛生管理
  • はい作業主任者
  • クレーン運転免許
  • 自動車運転免許
  • 米の等級検査員
  • 危険物取扱者
  • ボイラー技士

フォークリフト免許

酒蔵で働く際に、フォークリフトの免許を持っていることは非常に重要です。

酒蔵では、酒瓶や米袋などの重い物を効率よく運ぶために、フォークリフトが使われます。

免許を持っていると、作業の幅が広がり、雇用の際にも有利になるでしょう。

フォークリフトの免許は、運転できるフォークリフトの最大荷重に応じて2種類に分類されます。

【フォークリフトの免許の種類】

免許の種類最大荷重講習日数費用
フォークリフト運転技能講習1トン以上2~5日4~6万円
フォークリフト特別教育1トン未満1~2日1~3万円

免許は全国共通で、一度取得すれば更新の必要はありません。受験資格は18歳以上で、特に実務経験や他の免許の取得は必要ありません。

免許取得の流れは、教習所に申し込み、学科講習と実技講習を受講し、試験に合格すると修了書が発行されます。

酒蔵での仕事に興味があるなら、フォークリフトの免許を取得しておくとよいでしょう。

酸素危険作業に伴う資格や教育

酒蔵で働く際には、いくつかの危険が伴います。タンク内での作業中の酸欠事故もその1つです。

特に、発酵中のタンク内では二酸化炭素が発生しやすく、作業中に酸素濃度が低下し酸欠状態に陥る危険性があります。

酸欠危険作業を行うには、以下のような酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者や酸欠危険作業等特別教育などの資格や教育を受ける必要があります。

【酸欠危険作業を行う際の資格・教育】

名称概要
酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者酸素欠乏症や硫化水素中毒の危険性がある場所での作業に必要な国家資格→講習受講後、修了試験合格で取得可能
酸素欠乏危険作業等特別教育酸欠や硫化水素中毒に陥らないための作業資格→労働安全衛生法に基づく酸欠症状の原因・症状・安全対策の知識を身につけることを義務付け

酸素欠乏・硫化水素危険作業に関する資格を取得しておくと、酒蔵で働く際に有利となるでしょう。

食品衛生管理

酒蔵は、食品製造場として、食品衛生管理は非常に重要です。

食品衛生管理として、厳格な基準であるHACCP(ハサップ)の導入が義務付けられています。

HACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Points」の略で、食品製造の全工程で危害要因を分析し、それを除去または減少させるための重要な管理ポイントを定める方法です。

HACCP導入についてくわしく知りたい方は「HACCPを導入するために活用できる補助金とは?制度や補助金の詳細をわかりやすく解説」をご覧ください。

酒蔵で役立つ食品衛生管理関連の資格としては、「食品衛生管理者」という資格があります。

「食品衛生管理者」は、食品の安全性を確保するために必要な知識と技術を持つ専門家です。

食品衛生管理者になるためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

【食品衛生管理者になるための条件(以下のいずれか)】

  • 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師であること
  • 大学で医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修了していること

食品衛生管理者の資格を持っていると、酒蔵で、食品製造業における衛生管理の責任者として働くことができます。

他方、酒蔵で役立つ食品衛生管理関連の資格として、「食品衛生責任者」という資格もあります。

「食品衛生責任者」は、食品を取り扱う施設ごとに設置が義務付けられている資格であり、各都道府県市の食品衛生協会や保健所で実施されている講習会を受講することで資格取得が可能です。

酒蔵や酒屋でも、「食品衛生責任者」の設置が義務づけられているので、資格を持っていると重宝されるでしょう。

さらに、酒蔵では、HACCPに基づく衛生管理計画の作成と実施が義務付けられていますので、「HACCP管理者資格」を保持していれば酒蔵で重宝されるでしょう。

「HACCP管理者資格」を取得するには、以下の手順があるので押さえておきましょう。

【「HACCP管理者資格」取得手順】

  1. 【基礎科目認定】
    食品衛生や微生物学などの基礎科目を大学や短大で履修し、必要な単位を取得。
    申請書類を提出し、基礎科目認定を受ける。
  2. 【HACCPワークショップ認定】
    日本食品保蔵科学会が主催する3日間のHACCPワークショップを受講。
    ワークショップでは、HACCPプランの作成演習やグループ討議が行われる。
  3. 【資格申請】
    基礎科目認定とワークショップ認定の両方を取得した後、HACCP管理者資格の申請を行う。

はい作業主任者

酒蔵で働く際には、「はい作業」も関係してきます。

「はい作業」とは、倉庫や土場に積み重ねられた荷(「はい」)を一定の方法で積み上げたり(はい付け)、積み上げられた荷を移動するために崩したり(はいくずし)する作業です。

「はい作業」は、墜落・転落災害や飛来・落下物による災害などの労働災害を伴う危険性の高い作業であるため、労働安全衛生法に基づいて、一定の資格を有する作業主任者が作業者への指揮を執る必要があります。

酒蔵でも、ときに「はい作業」があるため、「はい作業主任者」の資格があると、就業の際に有利になるでしょう。

「はい作業主任者」は、酒蔵の倉庫内の積み荷を適切に取り扱い、作業を安全かつ効率的に行うための責任者です。

具体的には、高さ2m以上の「はい」の「はい付け・はいくずし」の作業に関しては、はい作業主任者技能講習を修了した者の中から「はい作業主任者」を選任しなければなりません。

「はい作業主任者」の資格を取得するための手順は、以下のとおりです。

【「はい作業主任者」の資格取得手順】

  1. 【講習の受講】
    指定された講習を受講し、必要な知識と技術を学ぶ。
  2. 【試験の合格】
    講習に行われる試験に合格することで、資格を取得。

クレーン運転免許

酒蔵では、重い酒樽や設備の移動にクレーンが使用されることがあります。

クレーン運転免許の資格を持つことで、安全かつ効率的に作業を行うことができ、酒蔵で働く際に有利です。

クレーン運転免許に関する資格には、以下のような資格があります。

【クレーン運転免許】

  1. 【クレーン運転士免許】
    クレーン運転士免許は、吊り上げ荷重が5トン以上のクレーンを操作するために必要な国家資格。試験には学科と実技があり、合格することで取得。
  2. 【小型移動式クレーン運転技能講習】
    吊り上げ荷重が1トン以上5トン未満のクレーンを操作するための資格。技能講習を受講し、修了試験に合格することで取得。
  3. 【床上操作式クレーン運転技能講習】
    床上操作式クレーンを操作するための資格。技能講習を受講し、修了試験に合格することで取得。
  4. 【玉掛け技能講習】
    クレーン作業において、荷物をクレーンに掛ける作業を行うための資格。技能講習を受講し、修了試験に合格することで取得。

自動車運転免許

酒蔵で、運転免許が役立つ場面としては、特に重い機材や大量の原料を運搬する際に必要となる場合です。

酒蔵では、原料の米や酒瓶などを大量に運搬するために、3トン以上のトラックを使用することがあります。

酒蔵で、普通免許以外に、準中型以上のトラックを運転できる自動車免許を持っていると、物流の効率化に貢献でき、酒蔵で就業する際に有利です。

運転免許によって運転できる自動車の種類が異なります。

運転免許による運転できる自動車の種類の違いは、以下のとおりです。

【運転免許による運転できる自動車の種類】

車両総重量3.5t未満7.5t未満11t未満11t以上
自動車の種類普通自動車準中型自動車中型自動車大型自動車
免許の種類普通免許準中型免許中型免許大型免許
最大積載量2t未満4.5t未満6.5t未満6.5t以上
乗車定員10人以下10人以下29人以下30人以上
受験資格18歳以上18歳以上20歳以上
免許期間2年以上
21歳以上
免許期間3年以上

米の等級検査員

酒蔵で働く際に役立つ意外な資格として、「米の等級検査員」という資格があります。

「米の等級検査員」は、収穫された米の品質を評価し、等級を決定する専門職です。

等級は1等級、2等級、3等級、規格外に分けられ、検査項目には、粒のそろい方、水分含有量、不良米の含有率などが含まれます。

米の等級検査員になるためには、農協や米穀の売買取引に関わる会社で1年以上の実務経験を積み、都道府県で行われる研修を受講し、必要な知識と技術を習得した後、筆記と実技の試験に合格することで資格を取得できます。

危険物取扱者

酒蔵では、アルコールを取り扱うため、「危険物取り扱いに関する資格」が必要です。

酒蔵での危険物取り扱いに関する資格として、「危険物取扱者」があります。

「危険物取扱者」資格には、以下のような種類があるので押さえておきましょう。

【危険物取扱者資格の種類】

  • 【乙種第4類】
    酒蔵で使用される醸造アルコールは、乙種第4類に該当。この資格を持つことで、アルコールの保管や取り扱いが可能。
    資格取得には、試験に合格する必要があります。試験内容には、アルコールの性質や管理方法、搬入時の届け出などが含まれる。
  • 【甲種危険物取扱者】
    すべての種類の危険物を取り扱うことができる資格です。酒蔵での作業においても、幅広い危険物の管理が可能。

「危険物取扱者」の資格取得の流れは、指定された講習を受講し、必要な知識を習得した後、学科試験と実技試験に合格することで資格を取得できます。

ちなみに、資格は10年ごとに更新が必要です。

ボイラー技士

酒蔵では、発酵や培養工程で必要な加湿や加温の工程管理や瓶の殺菌洗浄などに、蒸気ボイラーが使用されることがよくあります。

ボイラーを使用する際に必要な資格である「ボイラー技士」の資格が、酒蔵での就業の際に有利に働くことがあるでしょう。

酒蔵における「ボイラー技士」の資格についてまとめると、以下のようになります。

【ボイラー技士の資格の種類と酒蔵での資格活用法】

  • 【二級ボイラー技士】
    一般的な酒蔵の規模であれば、二級ボイラー技士の資格で十分。この資格を持つことで、米を蒸したり、瓶詰め火入れを行う際にボイラーを安全に操作。
  • 【一級ボイラー技士】
    より大規模な施設や高圧のボイラーを扱う場合に必要。二級ボイラー技士の資格を取得した後、さらに実務経験を積んでから受験。
  • 【特級ボイラー技士】
    非常に大規模な施設や特殊なボイラーを扱う場合に必要。一級ボイラー技士の資格を取得し、さらに高度な知識と経験が求められる。

ボイラー技士の資格取得の流れに関しては、指定された講習を受講し、ボイラーの基本的な操作方法や安全管理について学んだ後、学科試験と実技試験に合格することで資格を取得できます。

試験内容には、ボイラーの構造や運転方法、安全管理に関する知識が含まれ、資格取得後も、実務経験を積むことで、より高度な資格を目指すことができるので押さえておきましょう。 

酒蔵で働く前に知っておきたい基礎知識

酒蔵へ就業する前に、「これだけは知っておいて!」という基礎知識があります。

これらの基礎知識を持っておくことで、酒蔵での仕事にスムーズに適応できるでしょう。

ここでは、酒蔵で働く前に知っておきたい基礎知識について解説します。

【酒蔵で働く前に知っておきたい基礎知識】

  • 日本酒の原料と製造工程
  • 酒造りの季節性と繁忙期
  • 酒蔵での役職や仕事内容
  • 酒蔵特有の専門用語

日本酒の原料と製造工程

まずは、日本酒の原料と製造工程について知っておきましょう。

日本酒の主な原料は、「米」「米麹」「水」です。主な原料以外にも、さまざまな副原料が使用されていますが、就業前の基礎知識としては、日本酒の主な原料は、「米」「米麹」「水」の3つであることを押さえておけばいいでしょう。

「米」は、特に「酒米」と呼ばれる専用の米が使われ、代表的な品種には「山田錦」や「五百万石」などがあります。

酒造りには大量の「水」が必要で、仕込み水や洗米、蒸米などに使用され、水質が日本酒の味に大きく影響するということを押さえておきましょう。

「米麹」に関しては、蒸米に振りかけて麹を作るための「麹菌」という米を糖化させるために使用される微生物があること、発酵の過程で重要な役割を果たす「酵母」という糖をアルコールに変える微生物があることを知っておくことが重要です。

他方、日本酒は「並行複発酵」という、米のデンプンを糖に変え、その糖をアルコールに変えるという2つの反応を同時に進行させる方法で製造します。

日本酒の製造は、以下のような複雑な工程を経て行われることを押さえておきましょう。

【日本酒の製造工程】

  1. 「精米」~玄米の外側を削り、中心部のデンプンを取り出す。精米歩合が高いほど、雑味が少なくなる。
  2. 「洗米・浸漬」〜精米した米を洗い、水に浸けて吸水させる。
  3. 「蒸米」〜吸水した米を蒸して、酵母が働きやすい状態にする。
  4. 「麹造り」~蒸米に麹菌を加えて麹を作る。麹は米のデンプンを糖に変える役割を果たす。
  5. 「酒母造り」〜麹と水、酵母を混ぜて発酵の元となる酒母を作る。酒母は発酵を促進するための酵母を大量に含む。
  6. 「醪(もろみ)造り」~酒母に蒸米と水を加えて発酵させる。この過程でアルコールが生成される。
  7. 「搾り」〜発酵が終わった醪を搾って酒と酒粕に分ける。
  8. 「火入れ」〜 酒を加熱して酵母や雑菌を殺菌。
  9. 「貯蔵・瓶詰め」〜最終的に酒を貯蔵し、瓶に詰めて完成。

酒造りの季節性と繁忙期

日本酒の酒造りには季節性があり、「寒造り」と言われ、主に秋から春にかけて行われます。

気温の低い寒い時期に集中して酒造りをする理由は、高品質の日本酒を造る上で重要な発酵等の温度管理がしやすく、雑菌の繁殖が抑えられ、衛生的な環境で酒造りができるからです。

酒造りには、繁忙期があり、12月から3月にかけての冬季です。

米の洗米、蒸米、麹造り、酒母造り、もろみ造りなど、「仕込み」と呼ばれる酒造りの主要な工程が行われ、その後、搾りや瓶詰めを経て出荷されます。

通年で酒造りをする「四季醸造」の酒蔵以外は、蔵ごとに多少の違いはあるものの、概ね以下のような酒造りの年間スケジュールです。

【酒造りの年間スケジュール】

  • <7月>酒造年度の始まり。新年度の準備が始まる。
  • <9月〜11月>米の収穫と精米が行われ、仕込みの準備が進む。
  • <12月〜3月>寒造りの最盛期。仕込みと搾りが集中して行われる。
  • <4月〜6月>貯蔵と熟成の期間。次年度の準備も始まる。

酒蔵での役職や仕事内容

酒蔵には、さまざまな役職があります。仕事内容も役職によって違うので押さえておきましょう。

【酒蔵での主な役職・仕事内容】

役職仕事内容
蔵元酒蔵の経営者
杜氏(とうじ)酒造りの現場責任者、現場の最高責任者。酒造工程全体を監督して、指揮を執る。原料の選定から発酵の管理、品質チェック、蔵人への技術指導など、酒造りの全工程を管理。
蔵人(くらびと)
製造担当
【頭(かしら)】
杜氏の補佐役で、現場の管理や指示を行う。杜氏と連携して、酒造りの進行をスムーズにする役割を担う。

【麹屋(こうじや)】
麹造りを担当。蒸した米に麹菌を加えて麹を作り、発酵の基礎を築く。

【酛屋(もとや)】
酒母(もと)造りを担当。麹と水、酵母を混ぜて発酵の元となる酒母を作る。

【釜屋(かまや)】
蒸米の準備を行う。米を洗い、浸漬し、蒸す作業を担当。

【船頭(せんどう)】
搾りを担当。発酵が終わった醪(もろみ)を搾って酒と酒粕に分ける作業を行う。

【相麹(あいこうじ)】
麹屋の補佐役で、麹造りの助手を務める。

【相釜(あいがま)】
釜屋の補佐役で、蒸米の準備をサポート。

【炭屋(すみや)】
活性炭を使って濾過を行い、酒の清澄化を担当。

【瓶詰め・箱詰め】
完成した日本酒を瓶に詰め、ラベルを貼り、箱詰めする作業を行う。この工程も重要で、商品の品質を保つために細心の注意が必要。
営業・事務担当酒蔵の外部との連携を担当。販路の開拓や注文の取次、在庫管理などを行う。

酒蔵の役職はそれぞれ専門的な技術と知識を必要とし、チームワークが求められます。

酒蔵特有の専門用語

酒蔵で使われる専門用語には、独特なものが多くありますが、主に、次に挙げるような用語を押さえておきましょう。

【酒蔵特有の専門用語】

  1. 杜氏(とうじ)
    酒造りの責任者で、全体の指揮を執る。原料の選定から発酵の管理、品質チェックまでを担当。
  2. 麹(こうじ)
    蒸した米に麹菌を加えて作られるもので、米のデンプンを糖に変える役割を果たす。
  3. 酒母(しゅぼ)
    発酵の元となる酵母を大量に含む液体で、もろみ造りの前に作られる。別名「もと」とも呼ばれる。
  4. もろみ
    酒母に蒸米と水を加えて発酵させたもの。アルコール発酵が進む過程で、最終的に酒と酒粕に分けられる。
  5. 搾り
    発酵が終わったもろみを圧搾して酒と酒粕に分ける工程。最初に出てくる酒を「荒走り」、中間に出てくる酒を「中垂れ」、最後に出てくる酒を「責め」と呼ぶ。
  6. 火入れ
    酒を加熱して酵母や雑菌を殺菌する工程。これにより、酒の保存性が向上。
  7. 精米歩合
  8. 日本酒度
    日本酒の「甘い・辛い」を示す指標で、プラスの値が高いほど辛口、マイナスの値が高いほど甘口になる。
  9. 酸度
    日本酒に含まれる酸の量を示す指標。酸度が高いと、味がシャープでキレのある酒になる。
  10. アミノ酸度
    日本酒に含まれるアミノ酸の量を示す指標。アミノ酸度が高いと、旨味が強く感じられる。

これらの専門用語や酒造りの基礎知識を理解していれば、酒蔵で働きやすくなるでしょう。

酒蔵での資格を活用するポイント

酒蔵で資格を活用するためには、いくつかのポイントがあります。

ここでは、酒蔵での資格を活用するポイントについて解説しましょう。

【酒蔵での資格を活用するポイント】

  • 資格を活かして酒造りの効率をアップする
  • 複数の資格を組み合わせて幅広い業務をこなす
  • 資格を武器に酒蔵内でのキャリアアップを目指す

資格を活かして酒造りの効率をアップする

酒蔵での資格を活用するポイントの1つは、資格を活かして酒造りの効率をアップすることにあります。

資格を通じて得た知識を活かし、酒造りの各工程を見直して最適化します。たとえば、発酵温度の管理や原材料の選定など、細部にわたる調整が可能です。

また、品質管理の資格を持っている場合、製品の一貫性と品質を保つためのシステムを導入でき、不良品の発生を減らし、全体の効率を向上させることができます。

さらに、資格を持っていることで、新しい技術や機器の導入に対する理解が深まり、効果的に活用できるでしょう。

他方、資格を持っていることで、他のスタッフに対する教育やトレーニングに活かせることも期待できます。効率的な作業手順や品質管理の方法を共有することで、全体の作業効率が向上します。

データ分析のスキルを活かせる資格であれば、製造プロセスのデータを収集・分析し、効率化のための改善点を見つけ出すことにより、無駄を削減し、効率的な生産が可能になるでしょう。

複数の資格を組み合わせて幅広い業務をこなす

酒蔵での資格を活用するポイントとして、複数の資格を組み合わせることで、酒蔵での業務をより幅広く、効率的にこなすことができるといったことが挙げられます。

たとえば、酒造技能士の資格を持ちながら、品質管理の資格も取得することで、製造プロセス全体を見渡しながら品質を保つことができ、製品の一貫性を保ちつつ、効率的な生産が可能になります。

さらに、マーケティングの知識や資格を持てば、製品の魅力を効果的に伝えることができ、新しい市場の開拓やブランド戦略の立案に役立つでしょう。

他方、経営管理の資格を併せ持つことで、酒蔵の運営全体を効率的に管理することができ、予算管理や人材管理、戦略的な計画立案など、経営面での強化が図れます。

加えて、国際的な資格を併せ持てば、海外市場への展開や国際的なイベントでのプレゼン能力を高めることができ、グローバルな視点でのビジネス展開が期待できるでしょう。

ITスキル関連の資格を併せ持つことで、デジタルツールやデータ分析を活用した効率的な生産管理が可能になります。たとえば、IoT技術を使った設備管理や、データ分析によるプロセス改善などです。

資格を組み合わせることで、酒蔵での業務を多角的にこなし、さらなる成長と発展を目指すことができるということを押さえておきましょう。

どの資格を組み合わせるかは、あなたのキャリア目標や興味に応じて選ぶことをおすすめします。

資格を武器に酒蔵内でのキャリアアップを目指す

酒蔵での資格を活用するポイントとして、資格を活かして酒蔵内でキャリアアップを目指すことも念頭に置いておきましょう。

資格を取得することで、酒造りに関する専門知識を深めることができます。たとえば、酒造技能士や品質管理の資格を持つことで、製造プロセス全体を理解し、品質向上に貢献できるでしょう。

また、資格だけでなく、実務経験も重要です。現場での経験を積むことで、理論と実践を結びつけ、より効果的な業務遂行が可能になります。

キャリアアップするためには、資格取得だけではなく、新しい技術や市場動向に常に目を向け、継続的に学習することが大切です。

資格取得後もセミナーや研修に参加し、最新の知識を取り入れましょう。

他方、資格を持つことで、リーダーシップを発揮する機会が増えます。チームをまとめ、効率的な作業を推進することで、昇進のチャンスが広がるでしょう。

もちろん、業界内でのネットワーキングも重要です。資格を持つことで、同業者や専門家とのつながりが増え、情報交換や協力の機会が広がります。

まとめ

ここまで、酒蔵で働くことに関して、酒蔵で働く際に役立つ意外な資格、酒蔵で働く前に知っておきたい基礎知識、酒蔵での資格を活用するポイントなどをご紹介させていただきました。

酒蔵で働くことを志している方にとって、酒蔵で働く前の準備として、役立つ資格の取得や事前に仕入れておいたほうがいい基礎知識の学習は非常に重要です。

酒蔵での視覚活用のポイントなどを意識して、しっかりと準備しておくことで、酒蔵でのキャリアアップなどに役立ちます。

アンカーマンでは、酒造業界への就業を考えている方の支援や、優秀な人材の採用を考えている酒類事業者さまの支援など、各種サポートをご用意しています。 

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