【酒蔵向け】効果的なダイレクトメール|「造り手の想いを届ける」がカギだった!
「あなたのダイレクトメール埋もれてませんか?」
この時期、年末年始の消費喚起を狙って、消費者には多くのダイレクトメール(電子メールや郵便物で送られてくるPR広告、「DM」とも呼ぶ)が届きます。
そうでなくても、ふだんのメールや郵便物以外に、年末年始の挨拶など受け取るダイレクトメールの数が多くなるこの時期。
普通にダイレクトメールを出しているだけでは、宣伝効果が期待できません。
せっかく時間と手間とお金をかけて、ダイレクトメールを出すからには、最大限の宣伝効果を出せるダイレクトメールを作りたいですよね?
今回は、「効果的なダイレクトメールの書き方」について、酒蔵さんがどんなダイレクトメールを作ったら最大限の宣伝効果を得られるのかを探っていきましょう。
ありきたりなダイレクトメールが効果薄な理由とは?
どこにでもあるようなありきたりのダイレクトメールは、なぜ効果が薄いのでしょうか?
そもそも、ダイレクトメールはどんな目的で出すのでしょうか?
ダイレクトメールとは、営業や広告を目的としたマーケティング手法で、会社のことや商品・サービスのことを認知して、興味を持ってもらい、購入・登録・問い合わせにつなげることを目的としています。
効果的なダイレクトメールとは、送り手の事業者が、どんな反響を目的としているかによって効果が測定されるのです。
酒蔵がダイレクトメールを出すとすれば、「蔵のお酒を知ってもらい購入してもらう」「蔵のことを認知してもらう」「メルマガ会員に登録してもらう」「アンケートや問い合わせなどの反響を引き出す」など目的はさまざま。
ターゲットは、年齢・性別・居住地・職業・年収・家族構成・性格・関心事など多様な属性に分かれています。
幅広く受け入れられようとして、ターゲットを広げてしまい、商品カタログのような内容だと、ありきたりなダイレクトメールになり、「他のダイレクトメールと差別化が図れない」「興味を惹かない」「読まれない、または読み流される」など、ダイレクトメールを送信した目的を果たせません。
ありきたりなダイレクトメールが効果薄になってしまうのは、送信目的に沿ったダイレクトメールの内容になっていないからです。
ダイレクトメール戦略の一般論とは
ありきたりで効果薄なダイレクトメールを作らないためにも、まずはダイレクトメール戦略の一般論を知識として理解しておきましょう。
ダイレクトメール戦略とは、ダイレクトメールの効果を最大限にするための戦略。
ダイレクトメールの効果を期待するなら、ダイレクトメール戦略を立てることをおすすめします。
戦略を立てるためのキーワードは、「目的」「時期」「ターゲット」「オファー内容」「効果測定」です。
ダイレクトメール戦略の立て方は以下のとおりです。
【ダイレクトメール戦略の立て方】
目的
- ダイレクトメールを送る目的・目標を考える
時期
- 効果的な送るタイミングを考察して、年間スケジュールやターゲットごとの個別スケジュールを立てる
- 自社の都合ではなく、受け手にとっての絶妙なCTA(行動喚起)向上のタイミングが重要
- 情報量の多いカタログを半年ごとに送付するより、チラシなどを定期的に送るほうが効果的
ターゲット
- ターゲットを明確化して、リスト化する
オファー内容
- ターゲットを惹きつける内容やデザインを考える
- ターゲットを広げすぎない
- 「ダイレクトに届ける」メリットを活かし、販促ツールの活用などの工夫が必要
- 特に訴求文言が重要
効果測定
- 継続的なダイレクトメール効果を狙うためには、効果測定は重要
- 目標達成の可否の確認
- レスポンス(反響)率、アンケートなど
酒蔵の効果的なダイレクトメールの書き方とは
効果的なダイレクトメールを作るためにはダイレクトメール戦略の一般論を基本に置いた上で、さらに上積みをしていかなければなりません。
ここでは、酒蔵が効果的なダイレクトメールを作るために気をつけなければならないポイントや具体的な書き方について解説します。
ダイレクトメールの受け手に立って考える
ダイレクトメールの受け手に立って考えてみましょう。
もし、あなたが次のようなダイレクトメールをもらったらどう思いますか?
「うちの蔵では…こんな商品もあります。あんな商品もあります。商品リストはこちら!」「へぇ…それで、結局、何がウリなの?」
と思われても仕方ないですよね?
ダイレクトメールを作成したあと、『自分がこのダイレクトメールをもらったらどう思うだろう?』と考えてみてください。
ダイレクトメールは相手に何か行動してもらう、知ってもらう、興味を抱いてもらうなど、相手の気持ちや行動を揺り動かす「きっかけ」です。
蔵のHPの内容と変わらない内容のダイレクトメールを送っても、「ふんふん…それで?」と見て終わりになってしまい、「きっかけ」にはなりません。
受け手のアクションを起こさせるために、常に受け手の立場になって考えることが大切です。
こだわりを伝えてこそのダイレクトメール
「なんだかこれって自己満足じゃない?」
「こんなこと書いたら押しつけがましくないかなぁ?」
遠慮がちな日本人の特性から、ついついこんなことを思ってしまいますよねぇ…
しかし…消費者が求めているのは、あなたのその『自己満足』なんです!
そもそも…
「自己満足」とは、自分自身に、自分で満足すること。
「自分が造ったお酒にはこんなこだわりがあって、こんなにおいしいんです!」
こんな「自己満足」を消費者は求めているのではないでしょうか。
押しつけがましくていいんです!
いや、むしろ…ダイレクトメールは押しつけがましいほうがいいんです!!
こだわりを伝えてこそのダイレクトメールですから!!
造り手の想いを届けよう
酒蔵さんが発信するダイレクトメールは、「造り手の想い」を届けるもの。
消費者に、この想いを届けたいということに焦点を当てて作成しましょう。
たとえば…
- 今年は、天候の関係で、良質の酒米が少なく…それでも、あちらこちらに声かけして、なんとか良質の酒米を仕入れ、例年どおりの味を醸しました!内輪の苦労話は別として、「安定の味」をご賞味あれ!
- 「どのお酒にも自信あり!うちの蔵のお酒をもっともっと知ってもらいたい!」との想いから、「唎酒セット(100㎖瓶3本)」をご用意しました!
- 「『これって日本酒?』って言わせたい!」との想いからできた新しい感覚のお酒!クリスマスパーティーや家飲みで、友達にぜひおすすめしてください!もし、「これって日本酒?」の言葉が出たら、教えてくださいね!
- 「ご容赦ください!このお酒、飲めるのは今年で最後かも知れません…」蔵のタンク、来年入れ替えます!もしかしたら、味が変わってしまうかも…最後にぜひ、ご堪能ください!
などなど…
お酒造りの苦労話や努力を語るもよし…
メインで打ち出したい内容に、蔵元や杜氏がこだわったポイントや、去年までとの違いを盛り込むのもよし…
「今回はこの商品をあなたに届けたい!」というメッセージを送ることが大切なんです。
ストーリー性のあるこだわりが、読み手の心に届き、「このお酒飲んでみたい」という興味を引き出します。
商品は同じでも、造り手の想いという「付加価値」がついて、価値がアップするのです。
まとめ
ここまで、酒蔵さんがどんなダイレクトメールを作ったら最大限の宣伝効果を得られるのかということに関して考察してきました。
結論から言えば、酒蔵さんのダイレクトメールは、基本的な戦略も重要ですが、「何を伝えたいのか」はっきりと消費者の顔を思い浮かべて作成することが重要です。
さらに、戦略的な部分では、「訴求文言」をはっきりと記載しておきましょう。
このダイレクトメールで「どんなことを消費者に求めているのか」「期待しているのか」などをはっきりと訴求することが大切です。
蔵のECサイトへ誘導する文章もはっきりと盛り込みましょう。
特に受け手のリアクションは、できる限りポスト投函やFAX送信など手間のかかることは避け、簡単にECサイトへ遷都できる仕組みやダイレクトメールとECサイトを連携させる仕組みなどを活用しましょう。
年配者のターゲットに対しては、これまでどおり返信用封筒・FAX・TELのアプローチでよいのですが、年代が下がるにつれて、紙でのやりとりやポスト投函、電話をかけるのが煩わしくなっていきます。
今や、30歳前後であっても、「FAXは使ったことがない」という人が増えています。
次世代のリピーター育成のためには、サイト連携にも少しずつ取り組んでいきましょう。
サイト連携させると、データ分析ができるので、そこを契機にさらにマーケティングを加速させていけるでしょう。
ダイレクトメールの書き方など、酒造業のマーケティング全般に関するご相談はアンカーマンまでお気軽にご連絡ください。
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