フレッシュなお酒を造りたい方必見!補助金で”キーケグ”導入しませんか?

※2021年5月17日更新

話題の樽「キーケグ」をご存じでしょうか?

「キーケグ(KEYKEG)」は、ビール用に開発された真空性・遮光性に優れた樽で、日本酒やワインの充填もできます。フレッシュなお酒を造りたい蔵元さんにとっては、ぜひこの機会にチェックしてほしい容器です。

今回は、話題の「キーケグ(KEYKEG)」をご紹介するとともに、今までと何が違うのか、蔵元さんとってどのような導入メリットがあるのか、導入するには補助金が使えるのかなど詳しく解説します!

キーケグとは

最近、「キーケグ」ってよく耳にするけど、「それ何?」という方のために、まずは、キーケグについて、詳しく理解するところからはじめましょう。

ここでは、キーケグとは何なのか、今までと何が違うのか、キーケグはどんな構造をしているのかなどについて解説していきます。

キーケグって何?

キーケグは、オランダの容器メーカーLightweight Containers社製のお酒を酸化させない特殊な構造をしたペットボトル素材の使い捨て容器です。「ケグ」とは、アルコール飲料や炭酸飲料の貯蔵・輸送・サーバーに利用される加圧樽で、アルミニウム製、木製、鉄製などの円筒状の容器のこと。ビール用ケグは、ほとんどがステンレス製。

一般的には、洗って再利用されます。この再利用には、飲食店から返却されないなどの問題点があったため、使い捨て可能で、廃棄も簡単、軽量なプラスチック製、しかもビールとガスが接触しないナチュラルカーボネーション方式と呼ばれるケグが開発されたのです。

その1つが「キーケグ」。 ビール用に開発された「キーケグ」ですが、日本酒やワインの充填もできるので、蔵元さんにとっても画期的な容器として、注目されています。

キーケグには、形状の違いで、球体の「ベースライン」と細長い「スリムライン」の2種類があり、容量も10L、20L、30Lがあります。

今までと何が違うの?

「キーケグって今までと何が違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。

簡単に言うと、キーケグが革新的かつ特殊な構造のため、容器の中に充填したお酒が空気に触れないので、長期間酸化することなく、飲食店で日本酒の生酒などをフレッシュなまま提供することができるんです。

これまで、搾りたてで非加熱の日本酒の生酒は、酵母が生きているため酸化しやすく品質管理が難しいので、流通には適していないと思われていました。品質が維持できないことから海外への輸出も難しかったのですが、品質維持が可能な容器が誕生したことで、日本酒の新たな可能性が広がっているのです。 

通常は、ガラス瓶や紙パックに入って消費者の手元に届けられる日本酒。珍しいところでは、木樽や甕(かめ)に入ったものも…

日本酒容器の歴史を見ると、古くは「甕」や「桶」を仕込み容器、「樽」を貯蔵・流通容器だったものが、「貸し徳利」「貸し樽」の時代を経て、現在主流の「ホーロータンク」を仕込み容器、「ガラス瓶」「紙パック」が流通容器となっています。 

日本酒で木樽に入って消費者に提供されるものとしては、鏡開きなどで使われる四斗樽(72L、一升瓶40本分)を菰(こも)でくるんだ「菰樽(こもだる)」などが有名ですよねぇ?また、お祝いの席でよく見る「角樽(つのだる)」は、実はガラス瓶に詰めたお酒に外容器(本漆塗りの木製やプラスチック製)がセットされたものなんです。 

最近では、木樽やミニ樽で樽熟成を提供する飲食店や家庭用に販売(量り売りも含む)している商品もあるようです。 

樽熟成の日本酒の香りを味わえるのはうれしいことですが、日本酒は酸化を嫌うので、なかなか高品質を維持したまま、生酒などを消費者の手元に届けることができませんでした。 

それが、キーケグの登場によって、樽出しの高品質を維持した日本酒が消費者の手元に届けられることになり、蔵元さんにとっては、商品開発やマーケティング戦略において新たな選択肢が増えることになりました。酒造業界にとっても、お酒が見直される新たな可能性が出てきたことは、歓迎されるべき事態でしょう。

キーケグの構造

これまでのケグの構造は、容器内にガスを注入して、飲料を抽出する方式でした。しかし、キーケグの構造は、特殊で、最近よく見かける真空パッケージの生醤油と似ており、中身の液体が空気に触れないように、2重PET樹脂シェルの中に酸素や光を透過させないアルミ樹脂パックが入ったBag in ball構造となっています。

アルミ樹脂パックと内部シェルの間に2気圧の空気を圧入することにより、液体を抽出する仕組みとなっているため、最後の一滴まで商品が空気に触れない構造です。 

他方、未充填のキーケグ内には、内部シェルとアルミ樹脂パックの間に最初から2気圧程度の圧縮空気が充填されています。お酒を充填する際にも、専用の充填器具を装着したキーケグに、開放型タンクからカスケードポンプ等でお酒を圧送。同時に、充填器具のバルブを開放して、中の圧縮空気を外に逃がしながら充填するので、充填の際にもお酒は空気に一切触れないのです。 

なお、キーケグは外国製なので、カプラーやホースの変換アタッチメントなど専用のものが必要になってきますので、覚えておいてください。

キーケグを導入するメリット

キーケグは、蔵元さんにとって、以下のようなさまざまなメリットがあります。

  1. 劣化しにくく高い品質を保ったまま、飲んでいただける
  2. 「省スペース&軽い」ことによってコスト削減&売上アップが期待できる
  3. タンクから直接キーケグに充填して出荷できる
  4. 運搬コストが安く、高付加価値化して販売できるので利益率がアップする
  5. 使い捨てできる
  6. 消費者ニーズも増加しており、今後の売上アップが期待できる
  7. 既存の設備との接続も容易で、簡単に導入できる

キーケグに入れた日本酒の生酒が空気や光に触れないため、酸化や紫外線による変化を防ぎ、劣化しにくい…搾りたてのフレッシュさを失わず、場合によっては澱(おり)や微発泡感も含めてお客さんに楽しんでもらえる…このように、蔵でしか味わえなかった高い鮮度・品質を保って消費者に提供できることは、蔵元さんにはとても大きなメリットでしょう。

「樽出し」「ドラフト」といった言葉は、もうビールだけのものではない…「ドラフト(樽出し)日本酒」が世の中に浸透する日も近いのではないでしょうか。

また、キーケグが、スペースをとらず、軽いということで、蔵元さんにとっては、運搬コストを抑えられるメリットが期待できます。キーケグは、容器だけの重さは1kgで、中身が入っていても一升瓶4本とほぼ同じ重さで、1.4倍の量を運べるんです!


【一升瓶とキーケグ10Lの重さの比較】

一升瓶4本(7.2L)キーケグ10L
重さ(容器込み)10.8kg11kg

さらに、キーケグ専用の充填カプラーや充填キットを使って、タンクからポンプで直接キーケグに充填して出荷ができるので、手間がかかりません。ただし、耐熱温度が0°C〜40℃までですので、熱を持っているお酒で容器が変形する可能性があること、充填後の熱殺菌はできないことなどに注意する必要があります。

他方、キーケグは、使い終わったら潰して廃棄できるので、空になったガラス瓶や樽の置き場所にも困りません。キーケグが飲食店にとってもメリットがあれば、取り扱ってくれる飲食店も増え、蔵元さんとしては、売上アップにもつながります。

加えて、キーケグは、ガラス瓶では保持できなかった開栓後のフレッシュ感も維持できるので、純米酒レベルでも1.5倍〜2倍という付加価値をつけて販売することが可能です。国内だけでなく、世界の市場へも輸出可能であり、フレッシュ感を求めている最終消費者や、新たな日本酒の提供方法に興味を抱く飲食店など消費者ニーズの高まりも含めて、販路拡大による売上アップも期待できます。

このように、運搬コストの削減や売上アップにより、利益率向上が期待できるという、蔵元さんにとっては経営的に最大のメリットがあるんです。

一方で、キーケグは使い捨て容器なので、メーカーサイドで回収する必要などもなく、飲食店も簡単に廃棄でき衛生的で双方にとって手間がかからないというメリットも無視できません。

その上、既存の設備との接続が簡単なことも、導入しようとする蔵元さんにとっては大きなメリットの1つでしょう。

まとめ:キーケグの導入には補助金が使えます!

話題の「キーケグ」いかがでしたか?
日本酒の新たな展開について、可能性を感じますよねぇ!
酒場で、キーケグからコップに注がれる生酒を想像しただけで、胸が高鳴るのは私だけ?
キーケグを既に国内で導入・活用している酒蔵は、全国で数十蔵に増え、じわりじわりと浸透してきています。今後、さらに導入していく蔵元さんが増えるのではないでしょうか。

あなたの蔵でもキーケグの導入を検討してみませんか?キーケグの導入には、補助金が使えるんです!

全国160蔵以上の蔵元さんに補助金申請をサポートしてきたアンカーマンでは、キーケグの導入と併せて活用いただける補助金も一緒にご提案いたします。
先行き不透明なコロナ禍でも、初期投資を抑えながら、フレッシュなお酒造りをお手伝いいたします!

「キーケグの酒蔵導入事例を知りたい」
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など「キーケグ」にご興味のある方は、お気軽に以下のフォームよりお問い合わせください。

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