フロンティア補助金とは?採択事例も交えて徹底解説

フロンティア補助金をご存知ですか?

フロンティア補助金、正式名称酒類業構造転換支援事業費補助金は、酒類事業者が直面する各種の課題を解決し、新市場開拓や構造転換などを支援する国の制度です。
500万円を上限に補助対象経費の2分の1を補助してくれるありがたい仕組みです。
本記事では、フロンティア補助金の基本について、採択事例も交えて解説します。

昨年、採択されたからとあきらめるのは早いです! 過去の採択者も、今回の公募にも申請が可能です!

1.フロンティア補助金の目的

 フロンティア補助金を実施している国税庁によると、フロンティア補助金の目的は、

「本事業は、酒類事業者が直面する国内需要の減少、酒類事業従事者の高齢化といった構造的課題や、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により顕在化した課題への解決に向けて、国内外の新市場を開拓するなどの意欲的な取組を支援することにより、酒類業のポストロナに向けた経営改革・構造転換を促すことを目的としています」

です。

とどのつまり、酒類事業者の新市場開拓、経営改革、構造転換を促すための補助金です。

2.フロンティア補助金の概要

(受付期間) 令和4年4月22日(金) ~ 令和4年6月8日(水)

(公募申請書提出先) 各国税局(沖縄県は沖縄国税事務所)

(補助率) 補助対象経費の2分の1

(補助金額)
 補助対象事業(1)~(3)500万円以内(下限200万円)
 補助対象事業(4)400万円以内(下限50万円)

(補助事業期間) 交付決定日から令和5年1月末日まで

(補助対象者)
 酒税法の規定により酒類の製造免許若しくは酒類の販売業免許を受けている者
 または酒類事業者を少なくとも1名以上を含むグループ

3.補助対象事業

(1)商品の差別化による新たなニーズ獲得事業
 マーケットインの考えを踏まえ、消費者のニーズを掘り起こすとともに、既存商品と差別化された酒類を開発することを目的とした事業

(2)販売手法の多様化による新たなニーズ獲得事業
 販売の場面における新たな訴求力の創出を通じ、消費者の多様なニーズに応えるサービスを提供することを目的とした事業

(3)ICT技術の活用による製造・流通の高度化・効率化事業
 これまで専門家の経験等に依拠していた作業にICT技術を活用することによって専門家の技能とICT技術との相乗効果を創出する等、製造・流通の高度化・効率化を図る事業

(4)新型コロナウイルス感染症拡大の影響により顕在化した課題への対応のための事業

4.補助対象経費

補助対象経費として事業費、謝金、旅費、広報費、委託費が認められています。

また、事業費の内容として

①機械装置・システム構築費
②施設整備費
③借損料
④設計・デザイン費
⑤原材料等費
⑥マーケティング調査費
⑦通信運搬費
⑧会議費
⑨産業財産権等取得等費
⑩雑役務費
⑪謝金

が挙げられています。

なお、謝金(200万円)、旅費(100万円)、広報費(200万円)、委託費(500万円)には、それぞれ上限額(金額)が定められています。

他の補助金との違いとしては…

② 施設整備費が挙げられます。
これは、事業遂行に必要な新たな施設や設備等の購入、建設、改良又は据付に支払われる経費ですが、
建屋の新築・改修・麹室の新築・移設など、建物費や工事費も対象です!

5.採択事例

  • 採択事例①「新品種米を用いた定番シリーズの新商品開発」

(交付申請額)500万円

(事業概要)
市場の需要変化を取り込むべく、2020年に別拠点に直売所を開店。清酒市場のプレミアム化とコロナ禍の影響による巣ごもり需要の拡大を機に、地酒ブランドシリーズの新商品開発を行う。

(新規性・革新性)
原料米には酒造好適米の品質に匹敵する新品種米を用いた新商品を開発。同品種は2022年までに酒造好適米として品種登録予定。さらに搾りたてのフレッシュさを残しつつ、常温流通が可能な商品の製造高度化によって他社との差別化を図り経営革新を実施する。

(主な経費)
機械装置・システム構築費:プレートヒーター急冷却装置(696万5千円)
SFC-8型王冠供給機(308万円)
設計・デザイン費:新商品ラベルデザイン費(77万円)
原材料等費:原料米(45万3千円)

  • 採択事例②「搾りたて×伝統製法「生酛造り」によるペアリング商品の開発」

(交付申請額)500万円

(事業概要)
清酒市場のプレミアム化とコロナ禍の影響によって生じた巣ごもり需要を機に、しぼりたて×伝統製法「生酛造り」による、肉料理やバターを使った洋食とよく合う、高い競争力を持った日本酒を開発する。女性や若年層といった新たな需要を取り込み、他の酒類事業者のモデルとなる。

(新規性・革新性)
フレッシュローテーションの実現により、発酵中に生じた炭酸ガスを含んだ新感覚の日本酒を供給。従来からの強みである低アルコール原酒造りといった高度醸造技術の融合と、食中酒として最適な原料米「春陽」「亀の尾」の使用によって差別化と売り上げ拡大を図る。

(主な経費)
機械装置・システム構築費:自動温度制御タンク密閉3000型(1180万円)

  • 採択事例③「地元産新品種米による伝統製法生酛の低アルコール日本酒の開発」

(交付申請額)230万4千円

(事業概要)
昨今の日本酒市場の需要変化、特に家飲み需要・巣ごもり需要の拡大を機に、それらの需要に応じる商品として地元産新品種米2種類を原材料に、長年培った高い醸造技術を活かし、日本酒業界では希少性の高い「地元流生酛造り×低アルコール」と「地元流生酛造り×ハーブ」日本酒2点の新商品を開発する。

(新規性・革新性)
設備投資により日本酒業界では希少性の高い「地元流生酛造り×低アルコール」と「地元流生酛造り×ハーブ」日本酒2点の新商品を開発する。また、原料となる酒米に地元産新品種米を用いる。また、製造設備の新規導入による品質向上と、製造量の小ロット化による3期醸造への転換とフレッシュローテーション体制を実現する。

(主な経費)
機械装置・システム構築費:電気式釜(138万8千円)
醸造用及び酒母用ステンレスタンク(322万円)

6.まとめ

以上、フロンティア補助金について、実際の採択事例を交えてお伝えしました。
上記の採択事例も弊社が実際に「受かる事業計画書」の作成をサポートさせていただいています。

フロンティア補助金の申請においては、先述した4つの補助対象事業に沿う、実現可能性の高い事業計画づくりと、補助対象経費の妥当性と整合性が採択のカギになります。

「麹室をまるごと移設したい」
「冷蔵庫を入れたい」
「生酛造りをはじめたい」

「こんなことをしたい」「こんなこと、できるのかな?」
という、漠然とした状態でも大丈夫です。

あなたの「実現したいこと」を、下記の「お問合せフォーム」に入力ください。

あなたの蔵の採択に向けて、伴走します!