そのプロジェクト、費用対効果は適切ですか?~「自社でやります」の代償...埋もれたコストに隠された罠~

※2023年6月5日更新

「SNS運用しようと思って、運用代行会社に、運用3ヶ月で30万って見積り出されたから、このまま自社でやることにしたよ...」

「アンカーマン、良いって聞くけど、依頼したら補助金減っちゃうからねぇ…」

蔵元さんや酒販店さんから、こんなお声を耳にします。

SNSの運用や補助金申請など酒類事業者さまが行うさまざまなプロジェクト、費用対効果は適切でしょうか?

プロジェクトを「自社で行う」ことで、コスト削減が図れると思っていても、本当に費用対効果が見合っているのか、客観的に検証する必要があるのではないでしょうか

今回はプロジェクトの費用対効果について、プロに任せるメリットと自社で行うことの隠れたコスト負担を比較しながら、どうしたら適切な費用対効果が得られるのかを検証していきましょう。

費用対効果ってなに?

はじめに、「費用対効果」とはどのようなものか理解していきましょう。この章では下記について解説します。

  • 費用対効果とは
  • 費用対効果を示す指標

費用対効果とは

費用対効果とは、ある投資や取り組みにおいて、費用に対してどの程度の効果が得られるかを示す指標です。「コストパフォーマンス」略して「コスパ」などとも呼ばれます。

費用対効果の判断は、「高い」「低い」です。少ない費用で大きな効果が得られることを、「経済的な効率性が高い=費用対効果が高い」と言い、逆に、「費用対効果が低い」とは、「多額の費用を投じても効果が得られない」「効率性が低い」ことを言います。

費用対効果を示す指標

費用対効果は数字で表され、費用対効果を示す指標と計算式には、以下のようなものがあります。

  • 「ROI」=利益 ÷ 投資額 × 100
  • 「ROAS」=売上 ÷ 広告費 × 100
  • 「CPA」=広告費用÷CV数

「ROI(投資収益率)」では、ある事業やプロジェクトにおいて、投下した資本に対しての収益性を図ることが可能です。あるプロジェクトに、100万円を投資して、200万円の利益が出た場合には、200万円÷100万円×100=200%のROIとなります。もちろん、ROIが高ければ高いほど、収益性が高いと判断されるのです。

「ROAS(広告の費用対効果)」は、「ROI」と類似していますが、広告費に対してどれだけ売上として見返りを得られたかを表す指標です。「ROAS」が高いほど、広告の費用対効果が高いということになります。

「CPA(成果獲得のための費用)」も、広告の貢献度を示す指標の1つで、1件のCV(コンバージョン=HPを訪問したユーザーが目標としているアクション、「購入」や「契約」などに至った状態)を獲得するのにかかった広告費用のこと。CPAの数値が小さいほど効果が高いということになります。

どうして費用対効果が重要なの?

費用対効果は、プロジェクトを進める上で、特定の施策や投資が、どの程度効果的であるかを判断する際に非常に重要になってきます。

では、なぜ費用対効果が重要なのかといえば、1つは、効果的な社内リソースの配分、もう1つは、最適な施策決定が可能になるからです。

具体的には、費用対効果を考えることで、「ヒト」「モノ」「カネ」といった社内リソースの最適な使い方をすることができ、 最も効果的なプロジェクトに予算を割り振ることができます。

また、費用対効果を検証することで、選択肢となる施策の客観的評価が可能になり、実行可能性を正確に評価することができるのです。

このように、費用対効果は、プロジェクトを進める上で、リソース配分や施策決定において、最適な選択をするために必要な指標であることから、重要だと考えられています。

実際に費用対効果を比べてみよう

続いて、具体的にどのように費用対効果を考えて、プロジェクトの施策を検証していくのか、具体例で見ていくことにしましょう。

この章では下記について説明します。

  • SNS運用のケース
  • 補助金申請のケース

SNS運用のケース

ある酒販店さんのSNS運用のケースをご紹介します。

A酒販店さんは、売上アップのためには、SNSでの情報発信が有効であると知人から聞き、さっそくSNSで店のアカウントを作成し、手探りのまま自社でSNSの運用をはじめました。SNSの運用は、社員の一人に任せていたのですが、これといった成果も出ないままあっという間に1年が過ぎたのです。

A酒販店さんが自社でSNSを運用したときのコストを計算してみると、以下のようになります。

【SNSの自社運用コスト=年収400万円の社員が、週に3時間、運用したケース】

  • 運用に費やす時間は、年間150時間 ※3時間/週×50週/年=150時間/年
  • 年収400万円の社員の時給は、約2,083円 ※年収400万円÷(8h×20日/月×12ヶ月計算)≒時給2,083円
  • 結果として、2,083円/時×150時間/年=312,450円

他方、SNS運用代行会社に依頼して、月額30万円のコストをかけ、3ヶ月で成果を出せたとしたら…結果として、自社で運用するよりも、SNS運用のプロである運用代行会社に依頼したほうが、成果に対するコスパがいいということになります。

補助金申請のケース

ある酒蔵さんの補助金申請のケースをご紹介します。

B酒蔵さんは、設備投資の資金をまかなうため、補助金申請を自社で行うことにしました。補助金申請の手続きは、年収600万円の社員に任せて、申請だけでまる1ヶ月かかったとのこと。

B酒蔵さんが自社で補助金申請を行ったときのコストを計算してみると、以下のようになります。

①【自社で補助金申請したときのコスト=年収600万円の社員が、1日4時間、月に15日のペースで1ヶ月間作業したケース】

  • 補助金申請作業に費やす時間は、合計60時間 ※4時間/日×15日/月×1ヶ月=60時間
  • 年収600万円の社員の時給は、約3,125円 ※年収600万円÷(8h×20日/月×12ヶ月計算)≒時給3,125円
  • 結果として、3,125円/時×60時間=187,500円

②【自社で交付申請(約2ヶ月)および実績報告(約2ヶ月)を行ったときのコスト=年収600万円の社員が、1日4時間、週に3日のペースで8週間を2回繰り返して作業したケース】

  • 交付申請および実績報告の作業に費やす時間は、合計192時間 ※4時間/日×3日/週×8週×2回=192時間
  • 年収600万円の社員の時給は、約3,125円 ※年収600万円÷(8h×20日/月×12ヶ月計算)≒時給3,125円
  • 結果として、3,125円/時×192時間=600,000円

③【自社で事業化状況報告(5年間)を行ったときのコスト=年収600万円の社員が、1日6時間、年に1日のペースで5回(5年間)作業したケース】

  • 事業化状況報告の作業に費やす時間は、合計30時間 ※6時間/日×1日/年×5回(年間)=30時間
  • 年収600万円の社員の時給は、約3,125円 ※年収600万円÷(8h×20日/月×12ヶ月計算)≒時給3,125円
  • 結果として、3,125円/時×30時間=93,750円

1回の補助金申請で、実は881,250円(①187,500円+②600,000円+③93,750円)ものコストが発生しているのです。

しかも、計282時間(①60時間+②192時間+③30時間、8時間稼働計算で35. 25日分)もの時間を費やしていて、その社員は本業ができなくなるリスクも発生します。

本業はそのまま、計282時間をすべて残業や休日出で対応した場合、「時間外労働に対する割増賃金は、通常の賃金の2割5分以上」ですから、残業手当も含めると881,250円×1.25=1,101,562円までコストが膨れ上がってしまうのです。

夜間作業が当たり前の慣習であった酒造現場においても、働き方改革の推進が求められるこのご時世、

「自社でできなくもないけど、時間がもったいない」と、申請を外部委託する会社が増えたのも納得です。

~お客様の声~

高の井酒造様

研醸様

秋田清酒様

光武酒造場様

費用対効果の観点からも、補助金申請代行を活用することも有効な選択肢の一つになることは間違いないでしょう。

費用対効果を上げるにはどうしたらいいの?

費用対効果を上げるためには、次のような施策があります。

  • コストダウンを図る
  • 生産性をアップする
  • 収益性をアップする
  • 外部リソースを活用する

それぞれについて順に解説します。

コストを抑える

コストを抑えるためには、次のような政策が考えられます。

  • 目標を明確にする
    ⇨目標を設定することで、必要な投資やコストを割り出し、どのような効果を期待できるかを正確に把握することができます。費用を最小限に抑え、費用対効果を上げることができます。
  • リサイクルやリユースを促進する
    ⇨リサイクルやリユースを促進することで、環境負荷をリサイクルし、コストを削減することができます。廃棄物の再利用や再生により、コストを削減することができます。
  • 管理を改善する
    ⇨管理を改善することで、コストを削減し、生産性を向上させることができます。経営者やマネージャーが適切な管理を行い、無駄なコストを削減することが重要です。

生産性を上げる

生産性を上げるためには、次のような政策が考えられます。

  • プロセスを最適化する
    ⇨プロセスを最適化することで、コストを削減し、生産性を向上させることができます。プロセスの改善により、製品やサービスの品質を向上させ、競争力を高めることができます。
  • 技術を活用する
    ⇨技術を活用することで、生産性を向上させることができます。たとえば、自動化やロボット技術の導入により、人件費を削減し、生産性を向上させることができます。

収益性を上げる

収益性を上げるためには、次のような政策が考えられます。

  • 消費者のニーズに合わせる
    ⇨消費者のニーズに合わせることで、顧客満足度を向上させることができます。消費者のニーズを把握し、製品やサービスを改善することで、収益性を向上させることができます。

外部リソースの活用

自社のリソースやノウハウ不足により、コストをかけたとしても、効果が得られないといったデメリット、専門知識やノウハウといったスキルを兼ね備えた外部リソースを活用することによる短期間で効果が期待できるメリット、外部リソースの活用による自社リソースの本業への集中などのメリットなどを総合的に勘案して外部リソースの活用を判断すべきでしょう。

また、プロジェクトを自社で行った場合の人件費など隠れたコストを把握し、外部の専門業者に委託した場合の費用対効果と客観的に比べて、どちらが効率性が高いか冷静に判断することも重要です。

外部リソースを活用する場合は、目先だけの外注コストだけにとらわれず、どの程度の成果が期待できるか、どれくらいの期間で成果が出るかなどを客観的な数値に置き換えて判断することをおすすめします。

まとめ

ここまで、プロジェクトの費用対効果について、プロに任せるメリットと自社で行うことの隠れたコスト負担を比較しながら、どうしたら適切な費用対効果が得られるのかということについて、具体的な事例などを引用して、ご紹介させていただきました。

プロジェクトを成功に導くために、費用対効果を常に意識するように心がけましょう。数字は嘘をつきません。費用対効果の具体的な指標で各種施策を検討することをおすすめします。

これからプロジェクトを検討している事業者さま、現状のプロジェクトの成果に疑問を感じている事業者さま、思い切って費用対効果の指標で何が最適な施策かを検証してみませんか?

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