ギフト需要におすすめ!「セット販売」のメリットやコツを徹底解説
日本では、さまざまな業界や市場で「セット商品」「セット販売」を目にします。
お酒売り場の「父の日セット」や「飲み比べセット」だけでなく、飲食店での「○○セット」、洋品店での「セットアップ」、衛生用品や雑貨などの「ペアセット」、不動産の「土地付建物」などなど、数多くの「セット商品」がちまたに溢れています。
セットで販売することを「バンドリング」、「セット販売」のことを「バンドル販売」と呼称します。
「バンドル販売」は売上アップのための必勝法になり得るのか、酒蔵や酒販店など酒類事業者にとっては気になるところでしょう。
今回は、バンドル販売に関して、定義やメリット、成功させるためのコツ、お酒に関するバンドル販売の具体例などをわかりやすく解説します。
- 1. バンドル販売とは
- 2. バンドル販売のメリット
- 2.1. 顧客にお得感を提供できる
- 2.2. 売上アップが図れる
- 2.3. コスト削減が図れる
- 2.4. 販売戦略の幅が広げられる
- 3. バンドル販売を成功させるためのコツ
- 3.1. セット商品は消費者ニーズを考慮する
- 3.2. セット商品は利益率を考慮する
- 3.3. セット商品は付加価値を考慮する
- 3.4. セット商品はフロントエンドとバックエンドを考慮する
- 3.5. バンドル販売を継続的に行う
- 3.6. 効果的なプロモーションを実施する
- 3.7. 会計処理を効率化させる仕組みを考える
- 3.8. バンドル販売と他の効果的なマーケティング施策を組み合わせる
- 4. お酒に関するバンドル販売の具体例
- 5. まとめ
バンドル販売とは
【バンドル販売とは】
「バンドル販売」=複数の商品やサービスをセットにして販売すること |
バンドル販売とは、複数の商品やサービスをセットにして販売することです。
バンドル(bundle)とは、「束」「かたまり」などの意味があり、複数の商品やサービスを一緒にパッケージ化することを指します。
飲食店やスーパー、衣料品店やドラッグストアなど身近な生活の場面でのセット販売のほか、「ビデオゲームのバンドル販売」として、人気タイトルのゲームソフトを複数本セットにして販売したり、「ホテルのバンドル販売」として、宿泊と食事やアクティビティなどをセットにして販売したりするほか、複数の飲料のセット販売、複数のソフトウェアのセット販売など、さまざまな場面でバンドル販売が行われています。
バンドル販売のメリット
事業者がバンドル販売を行うにはさまざまなメリットがあります。
ここでは、バンドル販売のメリットについて見ていきましょう。
バンドル販売には、以下のようなメリットが考えられます
【バンドル販売のメリット】
- 顧客にお得感を提供できる
- 売上アップが図れる
- コスト削減が図れる
- 販売戦略の幅が広げられる
以下、順に解説します。
顧客にお得感を提供できる
バンドル販売は、複数の商品やサービスを束ねてセットで販売できるので、個別に買うよりも割引した価格で提供することができ、お客様にお得感を伝えることができます。
消費者であるお客さまが、お得に感じることで、商品やサービスに対して、より一層の高付加価値を見いだしてくれるようになり、リピーターになってくれる可能性も期待できるでしょう。
売上アップが図れる
バンドル販売をすることで、売上アップが期待できます。
売れ行きの悪い商品と売れ行きの良い商品をセット販売することで、トータルでの販売個数を増やすことも可能です。
さらに、単価の違う商品を組み合わせることで、客単価をアップさせ、売上アップを狙うこともできます。
コスト削減が図れる
バンドル販売をすることで、在庫を回転させることができ、管理コストを削減することが期待できます。
また、在庫の状況を見ながら、セット商品を構成できるので、無駄な仕入れをすることもありません。
バンドル販売によるコスト削減も、バンドル販売のメリットのひとつです。
販売戦略の幅が広げられる
バンドル販売をすることで、商品やサービスの組み合わせが広がり、新しい売り方や消費者のニーズの発掘にもつながり、販売戦略の幅を広げられることが期待できます。
たとえば、これまであまり前面に出なかった商品やサービスも、人気商品や人気サービスとセットにすることにより、スポットライトを当てることが可能です。
また、売り場の見せ方や、テーマを絞り込むなどの工夫をして、バンドル販売することにより、販売戦略のマンネリ化を解決して、現場の活性化も期待できるでしょう。
バンドル販売を成功させるためのコツ
バンドル販売を成功させるためには、さまざまなコツがあります。
ここでは、バンドル販売を成功させるためのポイントや注意点について見ていきましょう。
【バンドル販売を成功させるためのコツ】
- セット商品は消費者ニーズを考慮する
- セット商品は利益率を考慮する
- セット商品は付加価値を考慮する
- セット商品はフロントエンドとバックエンドを考慮する
- バンドル販売を継続的に行う
- 効果的なプロモーションを実施する
- 会計処理を効率化させる仕組みを考える
- バンドル販売と他の効果的なマーケティング施策を組み合わせる
以下、順に解説していきます。
セット商品は消費者ニーズを考慮する
事業者側の都合だけで、商品やサービスを組み合わせたとしても、消費者ニーズに合致していなければ、売上アップを図ることはできません。
消費者にとって、まとめて購入したいと思わせるセット商品を提供することが大切です。
消費者ニーズを把握して、セット商品を考案することがバンドル販売を成功させるコツのひとつといっていいでしょう。
仮に、消費者ニーズを考えると、単品で販売したほうがいいと思われる商品やサービスであれば、バンドル販売を避けることも必要です。
セット商品は利益率を考慮する
バンドル販売によって、利益率をアップさせたいのであれば、セット商品の組み合わせを考える際に、利益率を考慮しましょう。
商品やサービスによって利益率は異なります。利益率の低い商品は、利益率の高い商品と組み合わせることで、利益率をアップさせることが可能です。
商品やサービスの利益率の高さだけにこだわっていると、全体的な販売数量や客単価が伸び悩んでしまうこともあります。
利益率の低い商品と利益率の高い商品とをバランスよく組み合わせることで、利益率や販売数量、客単価などを全体的にアップすることが可能になるのです。
セット商品は付加価値を考慮する
セット商品を考える際には、ただ組み合わせればいいというわけではなく、セットにすることで、セット商品に付加価値を持たせるということを意識しましょう。
セット商品の付加価値とは、顧客目線で、どのようなセット商品を望むのかというニーズを考えることがもっとも重要です。
消費者にとってお得感があり、つい買いたくなってしまうような付加価値を持たせるように工夫してみましょう。
セット商品に消費者ニーズを意識した付加価値を付けることで、マイナスイメージから遠ざけ、プラスイメージを抱かせる効果が期待できます。
セット商品はフロントエンドとバックエンドを考慮する
商品やサービスの組み合わせを考える際には、本命商品である「フロントエンド商品」と集客のための「バックエンド商品」を組み合わせるという発想も大切です。
商品やサービス単体で販売していると、お得感のある価格などにより、消費者が購入しやすいバックエンド商品だけ売れて、事業者が本来売りたいと思っているフロントエンド商品が売れ残ってしまうこともあります。
フロントエンド商品を効率的に販売していくためにも、バランスよくバックエンド商品と組み合わせてバンドル販売することが得策です。
バンドル販売を継続的に行う
短期的な利益ばかり追求して、バンドル販売を単発的に行うだけでは、顧客がリピーターとなる可能性は少なくなります。
顧客のリピート率をアップさせるためにも、バンドル販売を継続的かつ戦略的に行うことが大切です。
季節に応じてテーマを決めて、バンドル販売を行ったり、イベントごとにセット商品を入れ替えたりといった工夫が顧客の定着に効果があります。
効果的なプロモーションを実施する
バンドル販売を行う際に、効果的なプロモーションを実施することもバンドル販売を成功させるコツのひとつです。
単品の価格とセットでの価格を併記するなど、顧客にとって、効果的なアプローチをしていくことで、よりお得感をアピールすることが可能になります。
バンドル販売を成功させるには、消費者に「セットで買ったほうがいい」「今買うべきだ」と思わせることが成功の秘訣だからです。
会計処理を効率化させる仕組みを考える
バンドル販売を円滑に進めていくためには、会計処理を効率化させる仕組みを考えることも重要でしょう。
バンドル販売を行う際には、複数商品の同時会計やセット割引などの会計処理が必要になってきます。
会計処理の効率化の仕組みがないと、バンドル販売の現場で、人的ミスが起きたり、顧客を待たせてしまうなどの不都合が生じてしまうリスクがあるので、会計処理の効率化は必須です。
バンドル販売と他の効果的なマーケティング施策を組み合わせる
バンドル販売と他の相性がよく効果的なマーケティング施策を組み合わせることも大切になってきます。
バンドル販売と相性がよく効果的なマーケティング施策としては、「サンドイッチ戦略(極端の回避性)」や「ニッチ戦略(すきま戦略)」などがあるので押さえておきましょう。
お酒に関するバンドル販売の具体例
ここで、お酒に関するバンドル販売の具体例についてご紹介していきましょう。
お酒に関するバンドル販売の具体例には、以下のようなものがあります。
【お酒に関するバンドル販売の具体例】
バンドル販売の具体例 | 名称 |
複数の銘柄のお酒をセットにしたもの | 「日本酒おすすめセット」「各地の地酒セット」「人気ランキングベスト○○セット」「飲み比べセット」「利き酒セット」「春酒セット」「蔵元セット」「受賞酒セット」「有名酒セット」「高級酒セット」など |
お酒と必要な小物をセットにしたもの | 「お燗セット」(日本酒と燗器、湯呑み、おつまみなどがセット)「お酒とグラスやお猪口のセット」など |
お酒とペアリング料理をセットにしたもの | 「日本酒とおすすめの○○料理のセット」「干物セット」「おつまみセット」「スイーツセット」など |
テーマやイベントを意識したセット商品 | 「父の日セット」「各種お祝いセット」など |
贈答用のセット商品 | 「退職祝い(誕生日/成人祝い/入社祝い/記念日/還暦祝い/結婚祝いなど)セット」(写真名入れ、グラス、升、花束などがセット)など |
まとめ
ここまで、バンドル販売の定義やメリット、成功させるためのコツ、お酒に関するバンドル販売の具体例などをご紹介させていただきました。
複数の商品をセットにして販売する「バンドル販売」は、お得感や利便性を提供する販売方法であり、セットにすることで、個別に買うよりも割安になる場合があるため、消費者にとって魅力的なオプションとなっています。
また、商品同士の相乗効果によって、消費者のニーズにより細かくアプローチできるセット商品を提供することも可能です。
「セット販売、もうやっているよ!」
「目新しいセット商品なかなかないんだよね…」
バンドル販売に関して、こんなお悩みがあれば、お気軽にアンカーマンまでご一報ください。
アンカーマンは、これまで180社以上の酒類事業者へのサポート実績があり、あなたの蔵や店に適したマーケティングサポートを準備しています。
簡単なヒアリングをさせていただき、バンドル販売を含めた売上アップに関する最適な解決方法をご提案させていただきますので、ぜひ一度トライしてみてください。
以下の専用フォームに、「マーケティングサポート」とご記入の上、「送信する」ボタンをクリック!