「POP(ポップ)」を活用して、ワクワクする売り場づくりを!
※2023年6月26日更新
酒販店で、売上アップを目指すには、来店する度にワクワクする「売り場づくり」が重要です。
先日のコラムで、この「売り場づくりの重要性」についてお伝えさせていただきましたが、ご覧いただきましたでしょうか。
まだ見ていないという方はこちら!⇒「【お酒売り場改革】成果を出すお酒の売り場づくりを他業種から学ぶ!」
ワクワクする「売り場づくり」には、「POP(ポップ)」の活用が有効です。
今回は、売り場づくりに有効なPOPについて解説します!
POPとは何か?
よく、「POPは重要だよ!」ということを聞きますが、そもそも「POP」とは?
まずは、「POP」について、理解を深めていきましょう。
「POP」とは、「Point of purchase advertising」の略で、「ポップ」「ピーオーピー」「POP広告」などと呼称され、紙、布、プラスチックや木のボード、ポスター、パネル、のぼり、天吊りなどさまざまな形態や種類があります。
一般的には、陳列棚に商品とセットで置かれることが多く、素材や色、形状、大きさ、数量、デザインなどは、さまざま。
「POP」は、商品名や価格、セールスポイントや説明文などを伝える「店頭広告」「販売時点広告」「購買意欲促進広告」として、販促の起点となり、商品の魅力をお客さまに伝え、購買を促す効果をもたらすアイテムです。
POPの役割・メリットとは?
「POP」には、次のような役割やメリットがあります。
【POPの役割・メリット】
- 顧客の興味をひく
- 認知度のアップ
- 商品の魅力訴求
- 店の雰囲気づくり
以下、順に解説していきましょう。
顧客の興味をひく
お酒の売上アップを図るためには、お客さまにお酒をたくさん買ってもらわなければなりません。
来店前から「このお酒を購入しよう」と購入商品を決めて来店するお客さまばかりではないはず。
店頭で、「今日はどんな酒を買おうか?」と吟味しているお客さまの興味をひいて、商品を手に取ってもらうために、視認性のあるPOPは効果的です。
POPがあれば、ついつい目線がPOPに向かうはず…お客さまの足を止め、商品を手に取ってもらい…
「お、このお酒、良さそうだな!」
「へぇ~、たまには、こういうお酒もいいかも…」
といった購買行動へと導くことが可能です。
お客様にお酒を買ってもらうためには、売り場で、とにかく足を止め、商品を手に取ってもらわなければ何もはじまりません。
その点、目立つPOPを活用すれば、お客さまの興味をひくことが可能です。
認知度のアップ
お酒を買ってもらうためには、商品を認知してもらい、興味を持ってもらうことが必要となります。
POPには、商品の情報や特徴を端的に伝え、商品の認知度をアップさせるといった役割があるのです。
ただ陳列棚に商品が並んでいるよりは、「産地・銘柄・価格・味わい・アルコール度数」などの情報や特徴のほか、
「○○コンクール金賞受賞!!」
「Anazon人気ランキング3年連続第1位!」
といったキラーワードを盛り込んだPOPを目にすることで、
「これ欲しい!!」
「ふ~ん…こんなお酒あるんだ!」
など、POPによって、商品の認知度をアップさせ、売上アップにつなげることができます。
商品の魅力訴求
お客さまの興味をひき、商品を認知してもらったら、お酒を買ってもらうまではあと一歩です。POPを活用して、商品の魅力を訴求し、購買意欲を刺激しましょう。
POPには、商品の魅力を伝えて、「このお酒、買いたい!」と思わせる役割があります。
商品の価格・味わい・銘柄・製造蔵・ブランド・原料などの情報を単にお客さまに伝えるだけでなく、
「このお酒は○○な料理と合いますよ!」
「このお酒のこだわりポイントは○○です!」などなど、この商品の『魅力はこれ!』『一押しはこれ!』といった部分を訴求することも大切なPOPの役割です。
店の雰囲気づくり
POPを活用することで、店の雰囲気づくりをすることができます。
「ワクワクする売り場」「親しみやすい雰囲気づくり」など、POPを工夫して、自身の店のコンセプトに合った店の雰囲気づくりを目指しましょう。
たとえば、「ドン・キホーテ」のPOP戦略。カラフルな手書きのポップをあちこちに貼り付ける『POP洪水』で、「大人の遊園地」「ワクワクする売り場」を演出して、購買意欲を刺激する戦略となっています。
また、「このお酒、おいしすぎるので、飲み過ぎ注意です!酒屋が言うことでもないですが…」など、思わずクスっと笑ってしまうPOPや、「新入荷!!お客さまのお声にお応えしました!」というPOPで、親近感を沸かせ、お客さまとの距離を縮める戦略なども有効です。
POPの作り方・ポイント
どのように作れば、効果的なPOPが作れるのでしょうか。ここでは、POPの作り方やポイントについて解説していきます。
POP制作の基本のポイント
POP制作の基本のポイントには、以下のようなことがあります。
【POP制作の基本のポイント】
- 手順の把握+入念な事前準備
- 情報の優先順位+サイズ・色×メリハリ
- 顧客目線を意識
- 「思い入れ」を前面に!
- POPテクニックを最大限活かす!
以下、順に解説します。
手順の把握+入念な事前準備
いきなり、思いついたままにPOPを作るのではなく、POP制作の手順を把握し、入念な事前準備を行ってから、POP制作を開始することが大切です。
POP制作の手順は、以下のとおりです。
【POP制作の手順】
- 目的・ターゲットの決定
- キャッチコピー・訴求ポイントの決定
- デザインの決定
POP制作の手順に従い、以下のような事前準備を行います。
【POP制作の事前準備】
- 「どんな目的でPOPを作るのか」「POPで誰に伝えたいか」を明確にする
- 「どんなキャッチコピーにするのか」「どんなことを伝えたいか」を明確にする
- 色・フォント・レイアウトなどデザインを明確にする
たとえば、目的であれば、「新商品PRのため」「新規顧客獲得のため」「リピーターを増やしたい」などになるでしょう。
POPのターゲットに関しては、できれば来店客の「年齢」「性別」「居住地域」「購入時間帯」「ライフスタイル」「家族構成」「趣味」など分析・調査に基づいてカテゴライズした上で、自身の店に合った最適なターゲットを選定します。
たとえば、「もっと若者に伝えたい」「女性のお客さまに購入してほしい」など、ターゲットによってPOPも変わってくるからです。
キャッチコピーに関しても、お客さまのニーズに合うように、「今、旬のお酒はこれ!!」「あなたの今日の料理が○○なら、このお酒がぴったり!!」「私があなたのお父さんなら、父の日のプレゼントはこのお酒がいい!」などで的確なコピーをいくつか考えておきます。
重要なのは、「お客さま目線」!!
デザインに関しても、親近感を持たせたいなら「手書き風」、売り場でとにかく目立たせたいなら「派手な色のデザイン」など、戦略的デザインを考えることが大切です。また、POPのデザインによっては、お店の雰囲気づくりにも影響するので、事前にどんなお店、どんな売り場にしたいのかを決めておく必要もあるでしょう。
情報の優先順位+サイズ・色×メリハリ
売り場でお客さまが購入を検討するのに要する時間は「たったの3秒」と言われています。POPですべて伝えようとするのは無理なこと。
重要なのは、伝えたい情報に優先順位をつけ、情報ごとに文字のサイズや色、配置などでメリハリをつけることです。
POPの役割は、お客さまに「商品を手にしてみよう」「くわしく知りたいからスタッフを呼んでみよう」という気持ちになってもらうこと。情報を盛り込みすぎて、本来の役割が薄れてしまうことには要注意。
配色に関しても、POPに使うのは「3色まで(メイン・サブ・アクセント)」としましょう。色を使いすぎることで視線が分散してしまい、逆に伝わりづらくなるということを避けるためです。
情報を詰め込みすぎず、適度に余白を作ること、お客さまが商品購入後のメリットをイメージしやすいように、写真やイラストを上手に使うことなども意識するとよいでしょう。
顧客目線を意識
POPには、商品から発する声をPOPに代筆してお客さまに伝える役割があります。プライスカードだけではなく、POPで商品の説明(特徴や魅力)をプラスアルファすることが大切です。
POPに記載する内容は、常に「顧客目線」を意識することが大切!「このお酒を買うと、こんな体験ができる」「実際に購入したお客さまのお声」など、お客さまが共感できるキャッチコピーや数字で説得力を持たせる、ストーリー性のある内容を盛り込むなどの工夫をするとよいでしょう。
「思い入れ」を前面に!
POPを制作する中で、スタッフの「思い入れ」を前面に押し出していくことも重要なポイントの1つです。
「思い入れ」は、POPの文章に表現され、「熱」がお客さまに伝わります。お客さまが「熱」に対して、クスっと笑ってくれたり、「おぉ…熱いね!」と思ってくれたりしたらしめたもの!売上アップにつながります。
好きな商品、思い入れのある商品、どうしてもオススメしたい商品を選んでPOPを作ることが大切です。
それと、お酒の造り手の「思い入れ」「こだわり」を伝えることもウケるPOPの秘訣。ただ「手作り」「おいしい」と書いてあるPOPより、「このお酒、実はスタッフのいたずらからできました!!」「パスタに合う日本酒なんて無理だと思ってたのに…」などストーリー性のあるPOPのほうが、お客さまに手に取ってもらえます。
バンバン「思い入れ」出していきましょう!!
POPテクニックを最大限活かす!
世の中には「POPテクニック」と呼ばれるさまざまな「POPの作り方ノウハウ」があるので、ここでいくつか酒販店に応用できそうな「POPテクニック」をご紹介します。
【思わず買いたくなるPOPテクニック】
- 「おすすめのお酒と料理のペアリング」などの豆知識の提供
- くすりと笑える適度なゆるさ
- 吹き出し、デコ文字、スタッフの写真やイラスト付きで楽しさアピール
- 「語りかける」「共感する」キーワードや文章
- イベントPOPはテーマカラーで!
- 悩みや問題を明確にして伝える、断定言葉ですすめる
「父の日のプレゼントに迷ったらこのお酒!」「眠れない夜にはこの1本!」
「飲んで忘れたいならこれしかない!」「家飲みの必需品」「え?!まだ飲んでないの?もったいない!!」など - おすすめの理由を記載
「大切な人との大切な時間、このお酒なら浸れる」「モテたいならこのお酒」「独身女性の9割が嫌いじゃないというお酒」など
さまざまなPOPテクニックを駆使することで、お客さまの「楽しい」という気持ちを喚起して、ちょっとテンションを上げて、「よし、買っちゃおう!」となればOKです!
酒販店での成功事例
「他のお店は、どんなPOPを作っているの?」
そんな気になる他社のPOP成功事例(記載例)をご紹介しましょう。
【酒販店でのPOPの記載例】
- 香り、味わい、甘辛、酸味といった指標
- お酒の特徴
- おすすめの飲み方
- スタッフのコメント
「香り、味わい、甘辛、酸味といった指標」に関しては、取引のある清酒蔵から教えてもらった独自の情報をPOPにして提供することで他店との差別化が図れます。直接教えてもらっているということもPOPに書いてアピール!!
スタッフが実際に試飲したお酒の味わいの感想や説明、スペックなどを首かけPOPに「手書き」で記載!
【目からウロコの気になるPOP文面】
- 「くらし応援」「毎日いつでもこの価格」
- 「新入荷!お客さまの声にお応えしました!ご要望はお近くのスタッフへ」
- 「脳梗塞・動脈硬化で死亡する率が低いフランス人の理由~ポリフェノールを多く含むワインをよく飲むから!」
- 「<18才と81才の違い>
偏差値が気になる18才、血糖値が気になる81才
自分探しをしている18才、皆が自分を探している81才
拍手喝采されたい18才、白州獺祭飲みたい81才
若い人もお歳の方もおいしいお酒いかがでしょう? ただし、お酒は20歳を過ぎてからですよ!」
世の中には、実にさまざまな工夫をしたPOPがあるものですね。
まとめ
ここまで、売り場づくりに有効なPOPについて、役割やメリット、作り方やポイントなどをご紹介させていただきました。
POPは商品の魅力を伝えるだけでなく、お店やスタッフの姿勢を伝える役割も担っています。
同じ商品、同じ値段でも、ただ商品が並べられているお店と、スタッフの想いが伝わるコメントのあるお店、どちらのお店で商品を買いたいと思いますか?
この質問に対する答えはさまざまで、きっと正解はありません。
しかし、消費者はPOPを通じて商品の機能性や特徴だけでなく、「商品に対する思い入れ」や「向き合う姿勢」といった、何か感じるものがあるはずです。
POPの活用で、売上アップだけでなく、「思い」や「姿勢」も伝えられ、お店の魅力アップ、集客力アップも期待できます。POPを活用して、売上アップを図りましょう。
「でも、どこから手をつけたらいいのか…」
「お決まりのPOPは作っているけれど…」
こんなご不安やお困りごとがあれば、お気軽にアンカーマンにご連絡ください。
アンカーマンでは、POP制作をはじめとした酒販業向けマーケティングサポートをご提供しています。
簡単なヒアリングをさせていただき、あなたの店に合った最適な解決方法のご提案が可能です。
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