【収益の多角化】大手メーカーに学ぶ|清酒+α商品も事業の柱に!
最近、お酒売り場に行ってびっくり!
「えぇ?!あの、清酒大手メーカーが、ビール出してたんだぁ!!」
そうなんです!
近頃、巷では、酒蔵が清酒以外を製造している事例が増えてきて…
しかも、そのお酒がおいしくて…
これって、もちろん!酒蔵の多角経営ですね。
アンカーマンでは以前、「酒蔵の多角経営」に関する記事をご紹介させていただきましたが、お読みいただけましたでしょうか?
※「酒蔵の多角経営」も記事をまだ読んでいない方はこちら!
⇒「【蔵元必見】酒蔵の多角経営はアリ?別のお酒を新しい事業の柱にするのってどうなの?」
「うちは清酒一本だよ!」
「ほかのお酒を造るなんて、考えたこともなかった…」
こんなお声も聞こえてきそうですが…
今回は、「酒蔵の多角経営の考察」第二弾として、清酒大手メーカーから学ぶ「収益の多角化」について解説します。
酒造業だけでなく、酒販業にも応用できますので、酒蔵さんだけでなく、酒販店さんもご参考にしてください。
収益の多角化とは
事業者が成長して行く手段として、コア事業とは別に、新規分野への進出、新商品や新サービスの投入、新規市場の開拓などの取組みを行うことを「多角化」や「経営の多角化」といいます。
「多角化」を行うことで、コア事業以外だけでなく、他の事業からも収益を得られることが「収益の多角化」です。
「収益の多角化」や「経営の多角化」を行えば、「経営基盤の安定」「社員のモチベーションアップ」「リソースの有効活用」「複数の事業によるシナジー効果」「リスク分散」などのメリットを得られます。
清酒大手メーカーの「収益の多角化」事例
「へぇ〜、そうなんだぁ…」で終わらすのはもったいない!
他社の成功事例から、あなたの蔵の経営のヒントを探しませんか?
ここでは、清酒大手メーカーの下記の「収益の多角化」事例を見ていくことにしましょう。
【「収益の多角化」事例】
- あの『黄桜』がビールを醸造?!
- 『白鶴酒造』『月桂冠』は清酒以外の商品を輸入販売
それぞれについて解説します。
あの『黄桜』がビールを醸造?!
「き~ざくら~♫」のCMでおなじみの清酒大手メーカー『黄桜』。
一般の人にはあまり知られていないと思いますが、1995年に既にビール事業に参入しており、2016年夏頃よりビール醸造所を設立、種々のオリジナルビールを世に出しています。
自社HPでも、商品ラインナップに「地ビール」のカテゴリーがあり、『京都麦酒』『LUCKYシリーズ』などを展開。
特に、『LUCKYシリーズ』は、ポップなラベルで、スーパーやコンビニなどでも見かけるヒット商品です。
『黄桜』の事例は、清酒製造技術を活かした「清酒メーカーが造る地ビール」という清酒以外の商品を事業の柱に育てていくことで、「収益の多角化」を図って成功した代表的な事例といえるでしょう。
『白鶴酒造』『月桂冠』は清酒以外の商品を輸入販売
『白鶴酒造』や『月桂冠』といった清酒大手メーカーも、清酒製造以外のさまざまな収益の多角化を行っています。
どちらの会社も、多様化する消費者ニーズへの対応、特に若年層のお酒に求める価値観や楽しみ方の変化への対応策の1つとして、「清酒以外の商品の輸入販売」を手がけているのです。
『白鶴酒造』であれば、米国のモルソン・クアーズと日本国内での独占輸入販売契約を締結し、人気のプレミアム低アルコール飲料「ZIMA(ジーマ)」と、米国No.1クラフトビール「BLUE MOON(ブルームーン)」の2ブランドを輸入販売しています。
『月桂冠』も、修道院醸造所として世界最古の「ヴェルテンブルガー」(南ドイツ)のビールやヴァン・ド・フランスのワイン(フランス・ボルドー)などを展開。
清酒大手メーカーが収益の多角化を図るとしても、清酒製造の延長線上にある「みりん」や「甘酒」などの食品や、酒粕を利用した食品や化粧品などと思っていましたが、リキュールやビール、ワインといった清酒以外のお酒を輸入販売するという大胆な選択をして成功した事例の1つといえるでしょう。
うちの蔵(店)の「収益の多角化」の可能性
清酒大手メーカーに見られるような「収益の多角化」のさまざまな形態。大手だからできるということだけでなく、酒蔵・酒販店にあるリソースを活かした「収益の多角化」の可能性を探っていく必要があるのではないでしょうか。
ここでは、うちの蔵(店)でもできる「収益の多角化」の可能性を探っていきましょう。
【「収益の多角化」のアイデア】
- 清酒以外の商品を造る・売る
- 蔵や店で飲む
- その他の収益の多角化の方法
それぞれについて解説します。
清酒以外の商品を造る・売る
清酒大手メーカーの事例でも見たように、ビールやワイン、焼酎、リキュールなど別の酒類の蔵を立ち上げて清酒以外の商品を造るという選択肢もあります。
また、これはいけると思うお酒があれば、EC販売を強化するなどして輸入販売することも可能です。
最近は、OEMやPBといった他の酒類事業者とのコラボによる商品開発・販売も盛んになっています。「清酒以外の商品を造る・売る」という選択肢を実現する術は増えてきていますので、検討に値するでしょう。
※OEMやPBについてくわしく知りたい方はこちら!
⇒「酒蔵×酒販店の一つの解!「OEM × PB」新WIN-WIN戦略のススメ」
※別の酒類の蔵の立ち上げについてくわしく知りたい方はこちら!
⇒「ウイスキー・ジンの新事業、事業再構築補助金で建屋の新築から!」
蔵や店で飲む
消費者は、売り場でおいしそうなお酒に出会えば、「今、飲みたい」と思うもの。
そんな消費者のニーズに応えるとすれば、酒蔵の直販所や酒蔵ツーリズム、酒屋の角打ちなど、蔵や店に「飲みスペース」を設置して、試飲や飲み体験といったサービスを提供するといった選択肢もあります。
簡易的な「飲みスペース」の設営から、本格的な飲食スペースを設置して飲食事業を営む事業形態まで、「収益の多角化」の方法はさまざまです。自社に適した方法を選びましょう。
※飲みスペースの設置についてくわしく知りたい方はこちら!
⇒「補助金で「酒屋飲み」はじめませんか?」
その他の収益の多角化の方法
「収益の多角化」の方法は、以下のようなさまざまな方法があります。
【その他の収益の多角化の方法】
- EC販売
- 原材料(お米など)の製造・販売
- お酒の成分を含む化粧品等の商品の製造・販売
- 酒関連以外の事業
他社の成功事例などを参考にしながら、自社に適した「収益の多角化」の方法を探していきましょう。
もちろん、清酒製造というコア部分はじっくりと事業を営むとして、自社のリソースと相談しながら、また自社が将来に向けて行っていきたい取り組みなどを総合的に勘案して、「収益の多角化」について計画を練っていくとよいでしょう。
自社だけで考えが行き詰まった場合には、専門会社などを積極的に活用していきましょう。
まとめ
ここまで、清酒大手メーカーから学ぶ「収益の多角化」ということで、成功事例や酒蔵の収益の多角化に関する手法などをご紹介させていただきました。
清酒大手メーカーの成功事例を参考にして、清酒以外の商品も事業の柱に育てていくといった「収益の多角化」の手法は、ご参考になりましたでしょうか。
「うちは大手さんほど体力や資力がないからなぁ…」
「なんとか細々やってくよ…」
もちろん、現状の清酒製造を否定するものではありません。
しかし、急にコロナ禍に巻き込まれたように、先行き不透明な時代の中で、収益性向上、事業リスク分散といった経営の安定化を図るためには、「酒蔵の多角経営」を検討してもいいのではないでしょうか。
「収益の多角化」を図る上で、必要な設備投資資金は補助金で賄うということも重要な選択です。
補助金活用で新しい事業の準備をしていきましょう!
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