【酒販店必見】酒販店のお酒は甘口・辛口だけでは選びづらい?日本酒ビギナーに喜ばれるお酒の選び方

「日本酒って、どうやって選んだらいいのかよくわからないなぁ…」

「酒屋さんに行くと、甘口・辛口だけでは選びづらいんだよねぇ…」

日本酒ビギナーにとっては、日本酒に挑戦してみたい気持ちはあるものの、自分に合ったお酒をどうやって選んだらよいのかわからないというお声を耳にします。

日本酒の選び方がわからず、結局何も買わずに手ぶらで帰ってしまうお客さまも…

そんな残念な結果にならないように、酒販店さんは、日本酒ビギナーにお酒の選び方を提案できるといいですよね。

今回は、酒販店さんが、日本酒ビギナーに向けて、甘口・辛口だけではない、日本酒度なども含めたお酒の選び方の提案方法について深掘りしていきましょう。

日本酒ビギナーは選び方がわからない

誰でも、最初は日本酒ビギナーからスタートします。はじめから「自分に合うお酒」「おいしいと思えるお酒」に出会えることは、なかなか難しいのではないでしょうか。

初心者でも飲みやすい日本酒をどのように選んだらよいのかわからないものです。自分に合ったお酒を選ぶには、「日本酒の種類」「アルコール度数」「日本酒度」「酸度」「アミノ酸度」「酒米の種類」「精米歩合」など日本酒を選ぶときのポイントを押さえておく必要があります。

酒販店としては、「日本酒ビギナーは、日本酒の選び方がわからない」ということを押さえておきましょう。

なぜ来店しても手ぶらで帰ってしまうのか?

日本酒ビギナーの場合、酒屋に来店しても、手ぶらで帰ってしまうこともあるようです。

酒屋に来て、何も買わずに手ぶらで帰るお客様の心理がわからないと思っている店員さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

日本酒ビギナーの場合、店頭に並べてある日本酒の種類の多さに圧倒され、日本酒の選び方も知らず、初心者向けの銘柄などの知識もない、周りに教えてくれる人もいない状況で、店員さんに聞く勇気もなくて…

結局、自分に合っているお酒が探し出せずに手ぶらで帰るという結果になってしまうのでしょう。

日本酒度を絡めたお酒の提案が重要

酒販店が売上アップを図りたいなら、日本酒ビギナーに向けて、お酒の提案をしてあげることも大切です。では、日本酒ビギナーには、どのようなお酒の提案が喜ばれるのでしょうか?

まずは、好みの日本酒を探すには、「日本酒の種類」「アルコール度数」「日本酒度」「酸度」「アミノ酸度」「酒米の種類」「精米歩合」など、いくつかのポイントがあることをPOPなどをうまく使って教えてあげましょう。

そして、それぞれのポイントの簡単な解説とビギナーへのおすすめも提案してあげると喜ばれます。

【好みの日本酒を選ぶポイント】

ポイント簡単な説明ビギナーへのおすすめ
日本酒の種類日本酒は、
「特定名称酒」「普通酒」「一般酒」
に分類されること
さらに、特定名称酒は、
「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」
に分類されること
華やかな香りの「吟醸酒」
お米の旨味を楽しむ「純米酒」
キリッと引き締まった味わいの「本醸造酒」
日本酒度日本酒の比重を表した数値で
「甘口・辛口」を判断する指標の1つ
⇒プラスになるほど=糖分が少ない=
「辛口」
⇒マイナスになるほど=糖分が多い=
「甘口」
「甘口(ー3.5~ー5.9)」や
「やや甘口(ー1.5~ー3.4)」がおすすめ
酸度酸味や旨味をもたらす有機酸の量を
表す数値
⇒酸度が高い=辛口・濃醇
⇒酸度が低い=甘口・淡麗
酸度が低い甘口のお酒がおすすめ!
アミノ酸度コクや旨味のもとになる
アミノ酸の量を表す数値
日本酒度・酸度・アミノ酸度の
バランスがとれているお酒
アルコール
度数
日本酒の平均値=15度前後
※醸造終了段階=「原酒」は20度
15度以下がおすすめ
酒米の
種類
「酒造好適米」など
※酒造好適米=
粒が大きい、心白部分が発達している
「山田錦」「五百万石」「美山錦」などの
酒造好適米を使ったお酒
精米歩合お米を削った残りの割合
例:「精米歩合60%」=
お米の40%を削ったという意味
※精米歩合の数値
⇒小さいほど
「すっきりきれいな」「華やかで香り高い」味わいに!
⇒大きいほど
「コクのある芳醇な」味わいに!
精米歩合の数値が低い、すっきりとした味わいの良いお酒の代表
「吟醸酒(精米歩合60%以下の白米を使用)」や
「大吟醸酒(精米歩合50%以下の白米を使用)」がおすすめ!
特に、醸造アルコールを添加していない
「純米吟醸酒(大吟醸酒)」がおすすめ!

たとえば、日本酒ビギナーにお酒の提案をするとき、「日本酒の甘辛の感じ方は、甘さ・辛さの目安となる『日本酒度』だけでなく、『アルコール度数』や『酸度』『アミノ酸度』『香気成分』などとのバランスも関係してくるんです」と説明してあげれば、ヒントになって喜んでもらえるのではないでしょうか。

さらに、日本酒の味わいは、甘辛さだけではなく、香りや味わいで4つに分類されることなども説明してあげると丁寧ですね。

【香りと味わいの日本酒の4分類】

味がシンプル味が複雑
香りが高い「燻酒」香り高い
※吟醸酒・大吟醸酒
「熟酒」熟成
※長期熟成酒・古酒
香りが低い「爽酒」軽快・なめらか
※普通酒・本醸造酒・生酒
「醇酒」コク
※純米酒・生酛系

酒販店の最適な提案方法

日本酒ビギナーには、説明してあげる人が必要です。説明してあげることで、日本酒の味わいのイメージを持ってもらうことができます。

ここでは、シーン別や季節別の提案や飲み方の提案方法などをご紹介しましょう。

シーン別提案

お酒を飲むシーンはお客様によって実にさまざま。

「自宅での毎日の晩酌用」「ご贈答用」「宴会用」「記念日用」「料理に合わせて」などなど。

お酒を飲むシーンに合わせて、おすすめのお酒を提案してあげることも喜ばれるのではないでしょうか。

【日本酒のシーン別提案】

日本酒を飲むシーンおすすめの日本酒の特徴
毎日の晩酌用
  • 料理に合わせやすく飲みあきない
  • 料理を引き立てるスッキリした味わい
日本酒通への贈答用
  • 辛口のお酒
  • 受賞したお酒
  • 有名なお酒
宴会用
  • 「女子会」には、フルーティーな香りのお酒や飲みやすいお酒、料理とのペアリングを意識したお酒
  • 「お祝いの席」には、金箔入りのお酒やラベルが華やかで目立つお酒
記念日用
  • 夫婦の記念日などには、ラベルに感謝の言葉や相手の名前を入れたりするサービスも!
料理とのペアリング用
  • 「洋食」には、甘味と酸味を兼ね備えた食中酒
  • 「お肉料理」には、芳醇でコクのあるお酒
  • 「お魚料理」には、淡麗辛口のスッキリとしたお酒

季節別提案

季節ごとにおいしい日本酒も変わってきます。

日本が世界に誇れる「四季の移ろい」が日本酒にもあることを日本酒ビギナーに提案するとよいでしょう。

【日本酒の四季】

季節季節酒特徴
春(3月~5月)春酒/花見酒甘味/すっきり/華やかな香り/桃色にごり/うすにごり/おりがらみ
夏(6月~8月)夏酒/生酒すっきり軽快な味わい/爽やかな酸味/フレッシュ
秋(9月~11月)秋酒/ひやおろし
/秋あがり
まろやか/濃醇/お燗向け
冬(12月~3月)冬酒/新酒初しぼり/しぼりたて/活性にごり

飲み方別提案

日本酒は、飲み方によっても味わいが変わる魅力的な飲み物です。日本酒通ともなれば、「冷や(常温)」「熱燗」などで、日本酒独特の癖を味わえる飲み方を楽しむのですが、日本酒ビギナーにとっては、ハードルが高いでしょう。

飲み方によってどんな気分が味わえるのか説明してあげることで、日本酒ビギナーに興味を持ってもらうことができます。

【初心者向け日本酒飲み方別味わいの違い】

飲み方効果
冷やして飲む
「冷酒」
日本酒は冷やすほど癖が抑えられ、「爽やかな口当り」と「クリアな後味」で
日本酒ビギナーにはおすすめの飲み方
ロックで飲む
「日本酒ロック」
グラスに氷を入れてから日本酒を注ぎ、日本酒の温度が自然と下がることで
「口当りがなめらか」「軽快な喉ごし」が味わえる
時間経過で氷が溶け、アルコール度数も適度に下がる
アレンジして飲む
「日本酒カクテル」
「飲みやすさ」+「おしゃれ」を追求
フルーツをプラスしたり、ジュースなどで割ったりすることで、
アルコール度数が下がり、風味が和らぐ
和らぎ水と飲む日本酒と同量のチェイサー(和らぎ水)を飲むことで、
酔いの速度がゆっくり穏やか、口の中がすっきりする

まとめ

ここまで、酒販店さんが、日本酒ビギナーに向けて、お酒の選び方の提案をどのようにしたらよいのかについてご紹介させていただきました。

日本酒度を絡めた提案方法やシーン別・季節別などの最適な提案方法を理解して、お客様に喜ばれる提案をしていきましょう。

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