蔵のSNS成果出てますか?失敗から学ぶSNS活用術とは

※2023年3月6日更新

「あなたの蔵のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、成果出ていますか?」
蔵元さんに質問すると…

「蔵のTwitter、どう活用していいかわからなくて…」
「SNSが成果出ているかどうか、どうしたらわかるの?」
などなど、今ひとつ、蔵のSNSを活用できていないお声を聞くことがあります。

インスタ、LINE、Twitter…
今やSNSでファンを獲得したり、商品を認知させたり、事業にSNSを活用することは当たり前の時代…
大手企業から中小企業まで、どんな規模の事業者も積極的にSNSを活用しているということは、SNSに何らかのメリットがあるということ。

今回は、蔵のSNSの活用術について、深掘りしていきましょう。

SNSマーケティングってなに?

SNSを活用して、お酒の売上を伸ばしたり、蔵のファンを増やして、ブランディングしたりできる「SNSマーケティング」。はじめに「SNSマーケティング」について、理解しておく必要があるでしょう。

SNSマーケティングとは

SNSを通じてお客様とつながり、コミュニケーションを行うマーケティング手法を「SNSマーケティング」といいます。

「SNSマーケティング」は、SNS投稿で情報発信して、お客様から共感を得たり、蔵の商品ラインナップを紹介したりして、売上を伸ばしたり、蔵のファンを増やして、ブランディングしたりすることが目的です。

蔵は、目的を達成するために、SNSが持つ「シェア機能による情報拡散力」により、蔵や商品の認知を拡大させ、実際にお酒を味わった人の口コミ(意見や評価)を拡散し、お客様と直接つながって双方向のコミュニケーションをとるなどSNSを活用できる点がSNSの特徴でしょう。
具体的にSNSマーケティングは、「SNSアカウント運用」「SNS広告」「SNSキャンペーン」「インフルエンサーマーケティング」「ソーシャルリスニング」で構成されています。

SNSマーケティングがこれほどまでに重要視され、企業が導入している背景には、SNS利用者があらゆる年代層で年々増加傾向にあり、今やあらゆる商品を購買するのに、SNSが必要不可欠なアイテムとして認知・利用されているからに他なりません。

代表的なSNSとその特性

企業や事業者が活用している代表的なSNSには以下のようなものがあります。

代表的なSNS

SNS名国内ユーザー数※()内は公表時点ユーザー層特徴
LINE9,200万人(2022/6)全世代・幅広い・プッシュ通知で情報発信
・LINE APIで自社サービス連携
・企業アカウントはメッセージ送信数に応じて有料
YouTube7,000万人(2022/10)全世代・幅広い・動画中心(短尺・長尺)
・幅広い層に訴求できる
・SEO(検索エンジン最適化)に強い
Twitter4,500万人(2017/10)20代・30代多い・気軽に簡潔に投稿できる
・タイムリーに情報拡散できる
・興味関心でつながる
・ビジネス活用しやすい
Instagram3,300万人(2019/6)女性多い・10代~30代・画像/動画投稿に特化
・ビジュアルでブランディング
Facebook2,600万人(2019/7)20代~40代多い・実名登録制
・海外販路開拓にも活用できる
・広告はターゲティング精度が高い
TikTok1,700万人(2021/8)10代・20代多い・さくっと見られる短尺動画
・TikTok広告で若者に訴求できる
Pinterest870万人(2022/4)女性多い・全世代・画像/写真のシェアサービス
・画像とURLを紐付けてWebサイトへ誘導できる
LinkedIn300万人(2022/8)30代~50代多い・ビジネス特化型SNS
・登録者の大半が実名顔出しのビジネスマン
・就活やBtoBビジネスに向いている

SNSマーケティングのメリットとは

SNSマーケティングのメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。

SNSマーケティングのメリット

  • コストをかけずに広告宣伝できる
  • 直接、顧客にアプローチでき、関係性の構築もできる
  • タイムリーに情報発信できる
  • 幅広い顧客層にリーチできる
  • 工夫次第で情報を一気に拡散して、成果を出すことも可能

SNSは、初期費用や運営費もかからないので、費用対効果が高いマーケティング手法です。
幅広い顧客層に直接、情報や広告をリーチでき、お客様との距離も近いので、関係性を築きやすく、コミュニケーションをダイレクトにとることもできます。親近感や信頼感を持ってもらいやすくなるツールです。

リアルタイム性に優れており、タイムリーな情報発信が可能です。必要な情報を素早く伝達し、お客様の要望にもすぐに対応できます。

短期間で成果を出せることもSNSの魅力の1つです。
新商品リリースのタイミングで話題にしたり、今期中に海外展開をしかけたり、目標を明確にすることで、戦略的に成果を得ることが可能になります。

SNSマーケティングで何が期待できるの?

SNSマーケティングで期待できることは、以下のようなことです。

潜在客に認知されるようになる

SNSは拡散力があり、「いいね!」などの共感で潜在層にも蔵や銘柄の認知拡大が可能です。

知名度アップ・企業価値が高まる・リブランディング

蔵の公式アカウントでの情報発信、ユーザーの良い口コミやいいね!の拡散でフォロワー数が増え、知名度がアップして、企業価値が高まり、ブランド力もアップして、リブランディンブ(ブランドの再構築)ができるようになります。

勝手におすすめしてくれる

リピーターが増え、顧客と関係性が築ければ、NPS(おすすめ度)が向上し、蔵のファンが自然とSNSで銘柄をおすすめしたり、蔵の情報をシェアしたりしてくれるでしょう。

顧客ロイヤリティが向上する

蔵のSNSでリピーターのお客様と良好なコミュニケーションをとれれば、蔵への愛着や信頼を醸成でき、顧客ロイヤリティ(蔵や銘柄への忠誠心・愛着・信頼)の向上につながります。

なぜSNSマーケティングがうまくいかないのか?

SNSマーケティングを導入する蔵が増える中で、思いどおりの結果を出せないのはなぜなのか…
ここでは、SNSマーケティングがうまくいかない理由について解説していきます。

SNSマーケティング戦略があいまい

SNSマーケティングの失敗の原因の1つに、「戦略を練る段階での失敗」があります。

本来、SNSマーケティングを含めたマーケティングを行う上では、戦略の立案・実行・検証・改善といったPDCAのプロセスを繰り返すことが基本となるところを、熟慮する工程を省いたり、考えるべきことを怠けたりして、SNSマーケティング戦略があいまいになる失敗をしてしまうのです。

戦略段階での失敗は、後に続くすべての施策に影響するだけでなく、失敗をリカバリーできなくなることもあります。「目標や目的を定めない」「KPI(評価指標)を設定しない」「ターゲット(ペルソナ=訴求相手)が不明確」「自社に適したSNSを選択できていない」「人的・時間的リソースを確保していない」など、どれも戦略段階での失敗です。

SNSをうまく運用できていない

次に、SNSをうまく運用できていないなど「運用段階での失敗」も、致命的なSNSマーケティングの失敗原因の1つです。

SNSをうまく運用できない事例で一番多いのは、コンテンツを定期的に発信できないケース。
どんなに立派なSNSマーケティング戦略があっても、運用できていなければ、絵に描いた餅になってしまいます。

「コンテンツが選択したSNSとマッチしていない」「SNSと投稿頻度が合っていない」「広告をうまく活用できていない」「PDCAサイクルを回していない」などが運用段階での失敗です。

SNSマーケティングで成果を出すポイント

SNSマーケティングにベストと言われる手法はありませんが、成果を出すために必要なポイントはあります。
ここでは、SNSマーケティングで成果を出すポイントについてご紹介しましょう。

十分にSNSマーケティング戦略を練る

「売上アップ」「ブランディング」「集客・リード獲得」など明確な目標を設定し、「投稿コンテンツ数」「フォロワー数」「 インプレッション数(リーチ数)」「エンゲージメント数やエンゲージメント率(いいね!・リツイートなど)」「コンバージョン」などのKPI(自社のSNSの効果の評価指標)を設定しましょう。

また、蔵にとってのターゲット(ペルソナ=SNSで訴求する顧客層)を明確にすることなども必要になってきます。

自社に適したSNSを選定する

それぞれのSNSの特徴やユーザー像を把握して、蔵のコンテンツを展開するには、どのSNSが適しているのかを選定しましょう。

このとき、1つだけに絞る必要はなく、効果があると考えれば、複数のSNSで展開してもよいのです。

効果的なSNSの運用を図る

社内の人的リソースや準備する時間を十分に用意して、効果的なSNSの運用を図ることが重要です。

特に重要なのは、それぞれのSNSに適したコンテンツを通じて、定期的に情報発信して、常にユーザーに接触し続けること。

SNSに合わせた適切な投稿頻度をキープして、(たとえば、1日に、Twitterが6回、Facebookが2回、Instagramが1回など)、SNSごとの投稿内容もSNSの特性に合わせた工夫をするとよいでしょう。

たとえば、Twitterなら短い表現で、簡潔にわかりやすく情報発信し、Instagramであれば、画像にインパクトを持たせて情報発信するなどの工夫をして、エンゲージメント率を上げるようにします。

目的を達成するためには、ときにコストをかけてでも、SNS広告を活用するなども必要になるかもしれません。たとえば、フォロワーが少ない導入初期段階に広告を活用して、フォロワーを増やし、効率よく蔵や商品の認知度を高めるなどの工夫が不可欠です。

また、効果的なSNSの運用を図る上では、「認知度」「ブランディング」といったKGI(最終目標達成指標)ではなく、数値で明らかになるKPI(プロセスを見るための中間目標達成指標)の設定・確認が必要です。常にモニタリングを欠かさず、「フォロワー数」「いいね!の数」「シェア・リツイートの数」「インプレッション数」などをチェックして、投稿回数や広告の要否などを判断していくようにしましょう。

さらに、お客様の口コミや要望などもチェックして、SNSの運用に関するPDCAサイクルを回していくことも重要です。

まとめ

ここまで、蔵のSNS活用術をご紹介させていただきました。
SNSマーケティングのポイントを把握して、あなたの蔵に適したSNS活用方法を探していきましょう。

それでも…
「自分では、なかなかうまくSNSを活用できないな…」
「SNSマーケティング戦略について、誰かに相談したい!」
など、蔵のSNS活用術について、お困りであれば、お気軽にアンカーマンまでご連絡ください。

アンカーマンでは、SNSマーケティングを含めたマーケティングサポートも行っています。180蔵以上の酒蔵さんをサポートして蓄積した販売ノウハウを基に、あなたの蔵に適したマーケティング戦略をご提案!

「蔵のSNSを活用してお酒をもっともっと売っていきたい!」と思ったら、アンカーマンの「マーケティングサポート」をご活用ください。

アンカーマンのマーケティングサポートに関するお問い合わせは、以下の専用フォームに「マーケティングに関する相談希望」とご記入の上、「送信する」ボタンをクリック!

補助金申請サポートのご相談はこちら