酒蔵ツーリズムって何するの?具体的なサービス内容をご紹介

お酒の醸造や貯蔵をする蔵である酒蔵を観光コンテンツとして誘客し、楽しむ観光の一形態である「酒蔵ツーリズム」。

実際には、ツーリズム参加者に対して、どのようなサービスを提供するのでしょうか。

今回は、酒蔵ツーリズムについて、実際に行われている具体的なサービス内容をご紹介します。

酒蔵ツーリズムの具体的なサービス内容とは

酒蔵ツーリズムに関して、現在実際に実施されている具体的なサービス内容は以下のとおりです。

【酒蔵ツーリズムの具体的なサービス内容】

  • 酒蔵見学
  • 試飲・利き酒
  • 酒造り体験
  • 地域の文化や歴史体験

「酒蔵ツーリズム」は、主催している酒蔵や地域によって提供するサービス内容は異なります。

主に酒蔵見学をサービスの中心として、試飲や酒造り体験、イベント、地域の文化や歴史体験などを組み合わせて提供している事例が多いようです。

酒蔵見学

酒蔵には洗米室、釜屋、麹室、仕込みタンク室、圧搾室、貯蔵室、製品倉庫などさまざまな醸造設備があり、酒造りの工程を含めた酒蔵の内部を見学できるツアーが酒蔵ツーリズムの主要なサービスです。

日本酒・焼酎・泡盛・ワイン・ビールなど、醸造するお酒の種類ごとに異なる酒造りのプロセスや設備を学び、蔵人と交流することができます。

年に一度、新酒の完成を祝いながらお得意様に感謝を示す「蔵開き」の際の酒蔵見学(蔵開放)とは違い、通年で行う酒蔵ツーリズムとしての取組みが「酒蔵見学」です。

酒蔵見学の態様も、蔵元や杜氏、蔵人などの酒蔵ツアーガイドに蔵内を案内してもらえるケースや、昔ながらの酒造道具を展示したり、お酒造りの現場を一部公開して、参加者が独自に見て回るケースなどさまざまです。

ちなみに、コロナ禍では、酒蔵見学がオンラインで行われていた時期もありましたが、ポストコロナとなって、対面式の酒蔵見学が主流となっています。

直売所を併設している酒蔵では、参加者が酒蔵見学をした後に、醸造しているお酒を購入することも可能です。

試飲・利き酒

試飲や利き酒といったプログラムも、酒蔵ツーリズムではよく行われるサービスの1つです。

「試飲」は、酒蔵見学などとセットで行われることが多く、酒蔵で造られたお酒を試飲できる機会が提供されます。

「利き酒」プログラムでは、さまざまな種類のお酒をセミナー形式で解説を受けたり、参加者でテーブルを囲みながら飲み比べをしたり、料理とのペアリングテストや、テイスティングノートの作成などを実施したりして楽しむことが可能です。

試飲や利き酒は、各酒蔵単体で行われることもあれば、「鹿島酒蔵ガイドツアー」など地域全体で酒蔵ツーリズムを実施しているケースでは、酒蔵通りにある日本酒立ち飲みバーで6蔵の日本酒の飲み比べを実施しているケースもあります。

■参照:「鹿島酒蔵ツーリズム

酒造り体験

酒造りの体験プログラムがある場合、参加者は自分でお酒を作るプロセスを体験できます。

「酒造り体験」とは、酒蔵見学で蔵人たちのお酒造りを見学するだけでなく、醸造工程の一部の作業を蔵人の説明を受けながら実際に参加者が体験できるサービスです。

酒米の選別やオリジナルラベルの作成といった簡単なプログラムから、数時間かけて、あるいは宿泊して、蔵人と一緒に「洗米」「蒸し」「麹室への引込み」「もろみの櫂入れ」などの醸造作業を行う「蔵人体験」までさまざまな形態の体験プログラムがあります。

変わり種の酒造り体験としては、原材料となるお米の田植えや稲刈り体験のプログラムも。

ちなみに、宿泊して蔵人体験ができるツアースケジュールの事例は以下のとおりです。

【蔵人体験(2泊3日)】※時期によって体験内容に違いあり

初日2日目3日目
  • KURABITO STAY集合(チェックイン)
  • 夕食交流会(近くの食事施設にて)
【午前】
  • 朝食
  • お祓いの神事
  • 蔵人体験
  • 酒蔵見学
  • 日本酒テイスティングセミナー
【午後】
  • 蔵人体験
    ※昼食夕食は各自自由
【午前】
  • 朝食
  • 蔵人体験
  • 麹セミナー
  • オリジナルラベル作り
  • 修了式
    (チェックアウト)

■参照:宿泊「KURABITO STAY

■参照:酒造り体験「橘蔵酒造」(長野県佐久市)

地域の文化や歴史体験

酒蔵ツーリズムは、お酒だけでなく、地域の文化や歴史に触れる機会も提供します。

「バックグラウンドツアー」として、酒米が栽培されている水田や仕込み水の源泉に赴き、銘柄が生まれるまでのストーリーを聞いたりするプログラムや、酒蔵がある地域の観光資源(神社仏閣への参拝や観光施設、飲食店などへの訪問)とセットでツアーを組んだりするプログラムです。

地元の伝統料理や観光スポットなども一緒に楽しむことにより、地酒が地域の中で育まれてできている様を体験することで蔵や銘柄に対する愛着を持ってもらうことを狙いとしています。

複数の酒蔵、地域の宿泊施設や飲食店、ツアー会社などが連携して、お祭りなどさまざまなイベントと組み合わせたり、地域統一のブランドを作って販売したりする酒蔵ツーリズムも増えてきました。

酒蔵単体としてでなく、地域一体となって酒蔵ツーリズムに取り組み、地域の文化や歴史を合わせて体験してもらうことで、参加者に地域全体の良さをアピールできれば、通年で継続的な集客も見込めるでしょう。

まとめ

ここまで、酒蔵ツーリズムについて、実際に行われている具体的なサービス内容をご紹介させていただきました。

かつては、酒蔵単体で行う酒蔵解放としての酒蔵見学が主流でしたが、最近では、複数の酒蔵や地域の観光に関する企業などが連携して地域の魅力を発信することで地域全体で集客を図る取組みが増えてきたように感じます。

日本の酒蔵ツーリズムの関係者も、ナパ・バレーのワインツーリズムのように、戦略的ツーリズムマネジメントを展開していく必要性を感じているからではないでしょうか。 

アンカーマンも、日本酒蔵ツーリズム推進協議会の会員として、これからも縁の下の力持ちとなり酒類事業者さまの取組みをサポートしていきます。

酒蔵ツーリズムのことで、ご質問やお困りのことがあればお気軽にアンカーマンまでご連絡ください。

酒蔵ツーリズム インタビューはこちらから!

お酒メーカーに役立つ制度一覧はこちらから!

酒税法改定、事業再構築補助金など事業継続・事業拡大に関わる

大切な制度について詳しく解説している記事一覧はこちらから!

お役立ち資料はこちらから!

設備導入事例集やアフターコロナの今取るべき戦略、働き方チェックシートまで

知りたいことが一式揃うお役立ち資料一覧はこちらから!

補助金診断はこちらから!

おすすめの補助金がすぐに分かる補助金診断を試してみませんか?

1分で完了する補助金診断はバナーをクリック!

補助金申請無料モニター募集中!

株式会社アンカーマンで補助金申請サポートをまだ受けたことがない方を対象に、
補助金申請無料モニターを不定期で募集しています!
応募にご興味をお持ちの方は、下記をチェック!

無料相談はこちらから!

以下の専用フォームに「酒蔵ツーリズム 相談」と必要事項をご記入の上、「送信する」ボタンをクリック!