ウイスキー・ジンの新事業、事業再構築補助金で建屋の新築から!
※2022年1月31日更新
こんにちは!アンカーマンの和田です。
近年、ウイスキーの輸出量がうなぎ上りです!
国税庁「酒のしおり(令和3年3月)」によると、日本産種類の輸出状況は右肩上がりであり、清酒の輸出量をウイスキーが上回りました。
とてつもない伸び率であるのが読み取れます。
日本産酒類の輸出の状況
酒類の輸出については、清酒(日本酒)やウイスキー等の日本産酒類の国際的な評価の高まり等を背景に、近年は大きく伸長を続けています。
令和2年の日本産酒類の輸出金額は、約710億円(対前年7.5%増)となり、平成24年以降、9年連続で過去最高を記録しました。
輸出金額を品目別にみると、ウイスキーが最も多く約271億円(対前年39.4%増)、次いで清酒が約241億円(対前年3.1%増)となりました。
ここに着目した蔵元さんのなかには、じょうずに事業再構築補助金を活用して、新事業立ち上げを着々と計画しているところがあります。
事業再構築補助金、第一回~第三回の公募において、「蒸留酒の新規事業」採択件数は、全部でなんと26件もあるんです!
その事業計画名・事業計画を、一覧にまとめました。
第一回公募 : 8件
都道府県 | 事業計画名 | 事業計画 |
茨城県 | クラフトスピリッツを活用した地域振興と観光の資源化 | 最先端蒸留機を導入し、ウイスキー及びスピリッツ製造に参入し、蒸留作業を簡素化、IT化、省力化し、絶対品質である味ブレのない蒸留酒品質を追求し、地域資源である栃木県産特産品原料として使用し、地域資源の活性化を図る。世界でも知名度の高い日光市の地域資源である日光杉を活用した樽を制作し、世界的にも人気が高まっているジャパニーズウイスキー及びスピリッツのブランドとして世界に発信出来るようなブランドを目指す |
千葉県 | 南房総ラム酒製造計画「ペナシュール房総」 | 南房総で行われていたさとうきび栽培を復活してラム酒の製造を行います。 古民家を蒸留所に改装し、熟成には南房総の山々に群生するマテバシイの木を活用することで新たなジャパンブランドを誕生させます。 さとうきび生産や活用を通じて、耕作放棄地の再生、援農による交流人口の増加など、地域を連携しサスティナブルな事業を確立します。 |
東京都 | ジャパニーズバーボンウイスキー事業 | 国税庁によるとウイスキーの市場は、輸出を含め、年々増加している。一方で、ジャパニーズウイスキーの定義が設定され、原酒の不足が深刻になっている。現在ブームとなっているクラフトウイスキー蒸留所はモルトを原料としており、差別化を図るため、当社はモルト以外の国産の穀物などを原料とした個性の強いバーボンのようなグレーンウイスキーを提供する。本事業では、農業の6次産業化やSDGsの目標達成も視野に入れている。 |
石川県 | ビール製造技術を活かした地ウイスキー事業の展開 | 当社は、クラフトビールの醸造し、直営4店舗を中心に提供してきた。その醸造技術を活かし「もろみ」を製造、それをベースに蒸留・熟成する事でウイスキーの製造・販売・輸出業に転換を図る。 |
山梨県 | 清酒醸造元がウイスキーづくりに挑戦し製造現場を観光の場に変えた新しい蔵見学の実施 | 清酒醸造元がウイスキーづくりに挑戦、蔵見学で直接消費者に販売する仕組みとして、ウイスキーの本格的な試飲ができる試飲スペースを設け、富士山の伏流水をテーマにブランド力を強化する。 |
兵庫県 | 日本の食とジャパニーズウイスキーをテーマとした会員制オンラインサロンの構築 | ジャパンイーズウイスキーの第一人者である輿水精一氏に協力いただき、日本の食とジャパニーズウイスキーをテーマとしたオンラインサロンを開設し、世界中で関心の高まるウイスキーの価値の確立及び海外市場開拓を行う。 |
広島県 | ウイスキーの製造に新規参入し、清酒メーカーから総合酒類メーカーへビジネスモデルの転換を図る事業 | ウィズコロナ・ポストコロナ時代のなかで、長年の歴史ある酒蔵として生き残っていくために、清酒事業で培った強みを最大限生かせる分野として、ウイスキー製造に新規参入し、総合酒類メーカーへとビジネスモデルの転換を図る事業。 |
沖縄県 | パイナップル ブランデー ディスティラリー(蒸留所)を設立する。 | 特産品である沖縄県産パイナップルの特性を活かした醸造酒(ワイン)を原料とした蒸留酒(ブランデー)を開発し、製造販売する。沖縄県の泡盛、ビールなどは、海外原料を使用しているが、沖縄県産のパイナップルを使用した本当の意味での地酒となる。また、パイナップルは海外では富や繁栄をあらわす象徴として、大変縁起の良い果実とされている。長期樽貯蔵したパイナップルブランデーは、贈答用としても期待できる。 |
第二回公募:8件
都道府県 | 事業計画名 | 事業計画 |
群馬県 | 国産ウイスキー製造・販売事業への新分野展開 | 料飲店での消費が主力である日本酒製造事業を見直し、市場拡大しているウイスキー製造事業に参入するとともに酒蔵に観光客を誘致し、一般消費者への直接販売にシフトする。 |
埼玉県 | 当社独自ブランド日本国産ウイスキーの輸出販売事業 | 現在、海外では日本国産ウイスキーが脚光を浴びており、日本政府は輸出重点品目の1つにウイスキーを指定しています。そこで、国産ウイスキーを当社オリジナルの味・香りをもつ新たなブランドで開発し、既存事業である長年の輸入取引によってイタリアを中心とする海外事業者と築いた信頼関係を活用することで、海外に輸出販売する事業を行います。 |
愛知県 | タイ米ウイスキー製造販売を切り口とした海外における日本酒文化の展開・価値向上 | ①タイ米ウイスキー生産事業②超高圧酵母失活装置の開発による日本酒の品質保持③杜氏技術のプログラミング化(Iot化) |
滋賀県 | 高島ブランドの純日本産高級ウイスキー製造及び販売事業 | 新型コロナ感染拡大により日本酒売上が大きく減少した。地域密着型の酒造りの伝統を発展させ、地元産原料を用いたウイスキー製造・販売事業に着手。世界に発信する事で、酒蔵を発展させ高島の観光産業を中心とした経済活性化に寄与したい。 |
福岡県 | 酵母技術を活かした“グレーンウイスキーの製造事業”への挑戦 | 本事業は、グレーンウイスキー製造を目的とする事業である。国内外でジャパニーズウイスキーの需要が伸長する現在、弊社は、日本酒・焼酎・甘酒製造で培ってきた技術力を生かし、グレーンウイスキー製造事業に参入したい。 |
長崎県 | ウイスキーの製造環境整備と開発による新分野展開と競争力の強化 | 世界的に人気の高まりを見せる日本産ウイスキーを製造するため新規設備・施設を導入し、他にはない老舗日本酒メーカーの造るジャパニーズウイスキーとして他社製品との差別化を図り、競争力の強化と新規販路の拡大、収益確保に繋げる |
石川県 | 白山比咩蒸留所設置運営事業計画 | 霊峰白山の清水・地産原料(地元酒蔵の酒粕)を用いた高品質・高付加価値の蒸留酒を製造する。短期的に観光客、中長期的に地元・全国の消費者をターゲットとして、蒸留酒への並ならぬ情熱をもって蒸留所及び製品のブランド化を進める。 |
長野県 | 地域ブランド「霧ヶ峰クラフトハイボール缶」の製造販売事業 | 「霧ヶ峰クラフトハイボール」は自社製造モルトウイスキーと英国から直輸入したモルト&グレーンウイスキーをブレンドした原酒を、霧ヶ峰高原の伏流水から造られた炭酸水で割った、本格クラフトハイボールです。 |
第三回公募:10件
都道府県 | 事業計画名 | 事業計画 |
東京都 | 自然環境を活かした炭濾過式の地ウイスキー製造工場の設立 | 飲食店向けの食料品販売が減少しているので、ウイスキーの製造事業に取り組みます。課題は、製造技術の向上と販売先の確保です。解決策は外部専門家の活用と独自の流通網の確立です。効果は県下初のウイスキー製造工場の設立と売上拡大です。 |
長野県 | 全国の地域資源を活用したスピリッツ製造のための蒸留器購入と循環型農業構築 | 新たにスピリッツ専用の蒸留器を購入し、全国の地域の名産品や廃棄予定の農産物を原料とした食事と相性の良いスピリッツを受託製造及び自社製造にて実施することで、今後の新たな収益の柱と循環型農業を構築します。 |
長野県 | ビール醸造技術を活かした蒸留酒の新商品開発と新規販路開拓 | 当社のクラフトビール製造技術および商品開発力を活かし、地元農家の砕米と規格外果実をアップサイクルした蒸留酒の新商品『ブランド名:MUSUBI』を開発、コロナ禍拡大する家飲み需要を取り込むべく、ECおよび会員制定期購入の販路を開拓する。 |
岐阜県 | 旧小学校施設を活用した岐阜県初のウィスキー専門蒸留所の設立事業 | 過疎化により廃校となった旧小学校施設を活用し岐阜県初のウィスキー専門蒸留所を設立。飛騨高山ブランドの更なる向上と自社の将来にむけた収益の柱を確立することを目指す。 |
京都府 | 提供者から作り手へ 日本初ノンアルコールスピリッツ蒸留所開設 | 豊かで良質な水源である、京都の水を使って、植物の香気成分を濃縮した、ノンアルコールスピリッツ(芳香蒸留水)の蒸溜所を作ります。 |
大分県 | ウイスキー蒸留所を中心とした地域創生モデル構築へのチャレンジ | 大分県竹田市久住町の豊かな自然を活かし、「久住蒸留所」として独自ブランドの高品質なシングルモルトウイスキーを製造する。ウイスキー造りを通じて地域と連携し、新たな産業やコミュニティを創出し、持続可能な地方創生モデルを構築する。 |
福岡県 | 創業201年の老舗日本酒焼酎蔵が造るジャパニーズウイスキー | 国内外共に飲食店向けを中心に酒類消費が大幅に減少する中、201年間培った日本酒・焼酎の製造技術を活かし、これまでにない新たなジャパニーズウイスキーの開発製造を行い、国内外へ拡売し収益構造の改善を図る。 |
沖縄県 | 泡盛古酒を用いた新分野「ライスウイスキー」の製造及び販売 | 泡盛市場は年々縮小しており、泡盛製造業の先細りが懸念される。そこで良質な泡盛古酒を使用した世界でも希少な新ジャンル「ライスウイスキー」の生産体制を新設。海外を含む新市場に進出し、高い購買力を有する顧客層を獲得する。 |
山梨県 | クラフトビールの製造設備とロスを活用した多様な酒類・発酵飲料の製造 | 新型コロナウイルスの影響により飲食店向けのクラフトビールのロスを活用し、ロスを原料とした蒸留酒やそのRTDの生産を開始する。また、需要低下による稼働率の低下した醸造設備を利用し、新たな醸造酒と発酵飲料の生産を開始する。 |
長野県 | 全国の地域資源を活用したスピリッツ製造のための蒸留器購入と循環型農業構築 | 新たにスピリッツ専用の蒸留器を購入し、全国の地域の名産品や廃棄予定の農産物を原料とした食事と相性の良いスピリッツを受託製造及び自社製造にて実施することで、今後の新たな収益の柱と循環型農業を構築します。 |
事業再構築補助金ではじめるには
事業再構築補助金で、蒸留酒の新事業に明るい未来を描いている蔵もあるんだ、
でも……。
新事業の事業計画書の作成も難しいですが、事業再構築補助金は、申請するまでの要件も難しいのは、変わらぬ事実です。
おすすめの最初のステップは、申請要件の確認から。
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